日本学生支援機構が異例の「マイナス金利債」発行へ!金融市場の常識を覆す投資ニーズの正体とは?

2019年08月23日、日本の金融市場に衝撃を与える新たな動きが見られました。日本学生支援機構(JASSO)が、投資家が実質的に損をする「マイナス利回り」での財投機関債を発行することを決定したのです。これまで国債や政府保証債といった国が強くバックアップする債券ではマイナス金利が常態化していましたが、独立行政法人が自身の信用力をもとに発行する債券としては、今回が全国で初めてのケースとなります。

今回の発行条件に注目すると、償還までの期間を2年とした300億円規模の計画となっています。主幹事証券による調査では、表面利率を0.001%に設定しつつも、発行価格を100円3銭という額面を超える金額に設定する見込みです。この「財投機関債」とは、政府から独立した法人が市場から直接資金を調達するために発行する証券を指します。満期まで保有した場合の利回りはマイナス0.0005%という、驚きの計算結果が導き出されました。

「お金を貸して利息を払う」という従来の常識に反するこの事態に、SNS上では「もはや預金よりもコストがかかる時代なのか」「投資の定義が崩壊している」といった困惑の声が広がっています。一般消費者からすれば、元本を割り込むことが確定している商品を買う心理は理解しがたいものでしょう。しかし、プロの金融機関がひしめくマーケットにおいては、この一見不条理とも思える選択肢が極めて現実的な「防衛策」として機能している事実は否定できません。

スポンサーリンク

なぜ損をしてまで債券を買うのか?金融機関が抱える切実な台所事情

投資家がマイナス利回りの債券を欲しがる最大の理由は、日本銀行のマイナス金利政策にあります。銀行が日銀の当座預金に資金を預け入れる際、一部の資金には年率0.1%もの「手数料」のようなコストが課せられる仕組みです。つまり、何もしないで日銀に預けておくと資産がどんどん減ってしまうため、マイナス幅がより小さい債券へ資金を移す方が、結果として損失を最小限に抑えられるという合理的な判断が働いているわけです。

編集者の視点から申し上げれば、この現象は日本の超低金利政策が極限まで進んでいる現状を象徴する出来事だと感じます。学生支援という公共性の高い事業を行う機構の債券が、金融機関の「資金の避難先」として選ばれたことは、今の日本がいかに運用の難しい局面にあるかを物語っているでしょう。資金の目減りを少しでも食い止めたいという切実なニーズが、マイナス金利債という特異な市場を支える原動力となっているのは、皮肉な現実と言わざるを得ません。

今後、このようなマイナス利回りでの発行が他の財投機関にも波及していくのか、2019年08月23日の最終的な条件決定とその後の市場反応が注目されます。もし他の法人も追随することになれば、日本の債券市場のあり方そのものが根本から変容していく可能性も十分に考えられるでしょう。異次元の金融環境が続く中で、私たちは資産運用の常識が刻一刻と書き換えられている瞬間に立ち会っているのかもしれません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました