2019年10月に予定されている消費税増税を目前に控え、私たちの生活に欠かせない家電製品の価格に大きな変化が起きています。総務省が2019年08月23日に発表した「消費者物価指数(CPI)」の結果によれば、家庭用耐久財の価格が前年の同じ月と比較して3.8%も上昇しました。この価格アップは2019年07月でなんと8カ月連続となっており、家計への影響がじわじわと広がっている状況です。
消費者物価指数(CPI)とは、私たちが普段購入する商品やサービスの価格変動を測定するための「経済の体温計」のような指標を指します。この数値が上がっているということは、同じ製品を手に入れるためにより多くのお金が必要になっていることを意味するでしょう。SNS上でも「狙っていた家電がいつの間にか高くなっている」「増税前に買うべきか悩む」といった、消費者の切実な声が数多く寄せられています。
特に注目すべきは、2019年07月における電気掃除機の価格推移で、前年比で約3割という驚異的な上昇を見せました。総務省の分析によれば、増税前の「駆け込み需要」がこの背景にあるとのことです。駆け込み需要とは、税率が上がる前に少しでも安く手に入れようと注文が殺到する現象を指しますが、皮肉なことにその需要の集中が、店頭価格を押し上げる要因の一つになっていると考えられます。
政府の対策と家電市場の独自な動き
今回の増税に際して、政府は自動車や住宅といった高額な買い物に対しては、増税後の反動による景気の冷え込みを防ぐための減税策を準備しています。しかし、冷蔵庫や洗濯機といった家電製品には特別な救済措置が設けられていないのが現状です。そのため、化粧品などの日用品と同様に、増税前のラストスパートとして購入に踏み切る動きが、2019年07月の段階で一部顕在化してきたといえるでしょう。
これまで市場を牽引してきたのは、夏の主役であるエアコンでした。2019年03月から2019年06月にかけては、猛暑に備えた早めの買い替え需要が爆発し、価格を大きく引き上げてきました。2019年07月に入るとエアコンの価格上昇は一旦落ち着きを見せましたが、それでも家電全体の価格が下がらないのは、消費者の購買意欲が非常に力強いものであることを物語っています。
総務省の指摘で非常に興味深いのは、最近の消費者が「値下がりを待つよりも、最新機能を備えた新製品を迷わず購入する」という傾向を強めている点です。私個人の意見としては、単なる増税回避だけでなく、家事の時短や省エネ性能といった「生活の質」の向上に対して、現代の人々がより価値を感じている結果ではないかと推察します。デフレ脱却の兆しとも取れますが、家計を守る編集者の視点では複雑な心境です。
増税まで残りわずかとなった今、ただ焦って購入するのではなく、本当に必要なスペックを見極める冷静さが求められるでしょう。価格が上昇傾向にあるからこそ、メーカー各社の最新機能が自分のライフスタイルに見合っているか、じっくりと比較検討する姿勢が大切です。2019年10月01日の増税当日まで、市場の動向からは目が離せそうにありません。
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