2019年09月25日、総務省より最新の物価動向が発表されました。同年08月の全国消費者物価指数(CPI)は、天候に左右されやすい生鮮食品を除いた総合指数が101.7となり、前年と同じ月と比べて0.5%の上昇を記録しています。プラス圏を維持するのは32カ月連続となりますが、その勢いは緩やかになっており、2017年07月以来、実に2年1カ月ぶりとなる低水準での推移を見せました。
そもそも消費者物価指数(CPI)とは、私たちが普段購入する商品やサービスの価格変動を測定する「家計の体温計」のような指標です。今回の結果を受け、SNS上では「給料は上がらないのに、買い物に行くと高いと感じるものが多い」といった、数字上の落ち着きとは裏腹に、生活実感としての負担増を嘆く声が数多く寄せられています。特に、食卓に直結する分野での値動きが、消費者の心理に影を落としているようです。
家計を直撃する食料品と耐久財の上昇、一方で通信費は下落へ
今回の物価動向を細かく分析すると、原材料費のコスト増を背景に、お菓子などの「生鮮食品を除く食料品」が全体を押し上げていることが分かります。さらに、人件費の高騰が続く外食産業でも価格転嫁が進んでおり、私たちの外食シーンにも影響が及んでいます。また、新製品の投入が相次いだ冷蔵庫や掃除機といった家庭用耐久財も上昇傾向にあり、暮らしの基盤となる部分でのコスト増が目立つ結果となりました。
一方で、家計の救いとなっているのが、大手キャリアによる値下げ競争が激化している携帯電話の通信料や、エネルギー価格の下落です。特にガソリン価格の低下は、物価全体の上昇を抑制する大きな要因となりました。しかし、中東情勢の緊迫化など不透明な要素も多く、総務省も原油価格の動向が実際に店頭価格へ反映されるまでには一定の期間(タイムラグ)を要するため、楽観視はできないという慎重な姿勢を崩していません。
私個人の見解としては、2019年10月に控えた消費税率引き上げを目前に控え、この「0.5%」という低い上昇率は嵐の前の静けさのようにも感じられます。公的な見解では駆け込み需要の有無は断定されていませんが、生活者は少しでも安い時期に必需品を揃えようと、極めて敏感に動いているはずです。単なる統計上の数字以上に、項目ごとの「値上がり」と「値下がり」の差が、家庭ごとの幸福度を左右する重要な局面に来ていると言えるでしょう。
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