経済産業省が2019年08月30日に発表した7月の鉱工業生産指数速報によると、季節調整済みの指数は102.7となり、前月に比べて1.3%上昇しました。マイナスを記録した前月から2ヶ月ぶりにプラスへと転じた形です。数値の上では回復の兆しが見えるものの、6月の3.3%という大幅な低下分を補うには至っておらず、本格的な景気回復と呼ぶにはまだ時間がかかるかもしれません。
「鉱工業生産指数」とは、国内の製造業がどれだけ製品を生産したかを数値化した指標であり、いわば日本経済の健康診断書のような存在です。今回の調査では、全15業種のうち11業種で生産が活発化しており、経済の底堅さが伺える内容となりました。これを受けて経済産業省は、現在の景気動向についての基調判断を「一進一退」という表現で据え置いています。
今月、最も大きな存在感を示したのは、私たちの生活に欠かせない自動車産業でした。前月比で2.1%もの上昇を記録しており、国内市場での新車販売が非常に好調だったことが要因として挙げられます。週末のディーラーが賑わいを見せている様子が、そのまま統計データとなって現れた格好です。SNS上でも「景気が不安と言われつつも、周りでは新車の納車待ちが多い気がする」といった声が散見されました。
一方で、手放しで喜べない事情も浮き彫りになっています。スマートフォン向け部品などの輸出に関連する分野では、依然として回復のペースが鈍いままです。世界的な貿易摩擦の影響もあり、海外向けの需要が伸び悩んでいることが足枷となっているのでしょう。ネット上では「内需は頑張っているけれど、輸出頼みの企業はまだ先が見えないのでは」といった、慎重な見方を示す意見も多く寄せられています。
編集部としては、国内の個人消費が自動車生産を支えている点に希望を感じます。しかし、日本が貿易大国であることを踏まえれば、やはり輸出のV字回復が待たれるところです。内需の勢いを維持しつつ、いかにして外需の停滞を乗り越えるかが、今後の日本経済における最大の焦点となるでしょう。今後も生産現場のリアルな数字から、目が離せそうにありません。
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