2019年9月2日、日本銀行の岡山支店と山口支店は、最新の「金融経済月報」を公表しました。この報告書によれば、両県ともに景況判断、つまり現在の経済状況に対する見立てを前月から据え置いています。世界情勢が目まぐるしく変化する中で、地方経済がどのような立ち位置にいるのかを占う重要な指標といえるでしょう。
現在の世界経済に目を向けると、米中貿易摩擦の激化や中国経済の成長鈍化といった逆風が吹き荒れています。この影響により、岡山県や山口県の主要産業における輸出や生産面では、やや勢いを欠く「弱さ」が散見されました。しかし、こうした外からの圧力がある一方で、私たちの身近な生活に密着した経済活動は意外なほどの粘り強さを見せているのです。
特に注目すべきは、個人消費の動向でしょう。日銀の分析では、消費者の購買意欲に持ち直しの動きが見られると指摘されています。ここで言う「個人消費」とは、私たちが日々の買い物やサービスにお金を使う活動を指しますが、これが活発になることは、地域経済を根底から支える大きなエネルギー源となります。街中の活気は、数字以上の安心感を私たちに与えてくれます。
世界経済の荒波を跳ね返す「内需」の底力とその背景
さらに、企業による設備投資や政府・自治体が進める公共投資といった「内需」も、非常に堅調な推移を辿っています。専門用語である「内需」とは、輸出などの海外需要に頼らず、国内で発生する投資や消費のことを意味します。外部環境が不安定な時こそ、この内需がしっかりしているかどうかが、景気後退を防ぐための防波堤としての役割を果たすことになるのです。
SNS上でもこの発表に対し、「地元企業の投資意欲が衰えていないのは心強い」「外の影響は怖いが、まずは身近なところでお金を使いたい」といった前向きな反応が寄せられています。景気の「気」は気分の気とも言われますが、地元の経済指標が変わらず維持されている事実は、住民や経営者にとって心理的なプラス材料として働いていることが伺えます。
編集者の視点から言えば、2019年9月現在の状況は「攻めと守りのバランス」が試されている時期だと感じます。輸出の鈍化という明らかな懸念材料がありながら、内需がそれを補完する構図は、地方経済の構造が以前よりも多角的で頑強になっている証拠かもしれません。楽観視は禁物ですが、足元の景気が崩れていない点は正当に評価すべきでしょう。
今後も米中の動向をはじめとしたグローバルなリスクには、引き続き細心の注意を払う必要があります。しかし、岡山・山口の両県が示す「底堅さ」が続く限り、急激な失速を恐れすぎる必要はないと考えられます。地域一丸となってこの足腰の強さを維持しつつ、新たな成長のきっかけを掴めるかどうかが、今後の景気判断を左右する鍵となるはずです。
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