2019年6月14日、国際的な宇宙開発の舞台で、新たな動きが報じられました。ウィーンに本部を置く国連宇宙部と中国政府の有人宇宙開発を担う部局が、共同で募集していた中国の新しい宇宙ステーションで行う実験計画について、9件の採択を発表したのです。特に注目すべきは、採択された計画の中に、インドやケニア、ペルーといった発展途上国からの提案が選ばれている点でしょう。
この中国が独自に建設を進める宇宙ステーションは、2022年ごろから運用を開始する予定です。現在、日本やアメリカ、ロシアなどが参加している国際宇宙ステーション(ISS:地球の低軌道上に建設された、多国籍による長期滞在型の宇宙実験施設のことです)とは一線を画し、途上国にも積極的に宇宙での活動機会を提供しようという、中国の強い意志が垣間見えます。これは、中国が宇宙大国として、国際社会における存在感をさらに高めようという明確な狙いがあるのではないでしょうか。
今回の採択された9件の実験計画には、途上国だけでなく、フランスやドイツといった先進国の機関も含め、計17カ国の機関が参加しています。また、東京大学と中国の清華大学による、流体力学や燃焼に関する共同研究も選ばれており、学術的な国際協力の進展も見逃せません。ただし、研究者名については「まだ本人に通知していない」との理由から、現時点では公表されていないとのことです。この採択では、3件については計画の修正を条件とするという、慎重な姿勢も見受けられます。
今回の共同募集は、昨年5月に国連加盟国に対して呼び掛けが行われていました。SNSでは、「宇宙開発の機会が途上国に広がるのは素晴らしい」「中国の新たな国際貢献の形だ」といったポジティブな反響が多く見られます。一方で、「ISSと並行して独自路線を進む中国の意図は?」といった、今後の展開に対する関心や疑問の声も寄せられています。
私見を述べさせていただきますと、中国が国連と協力し、発展途上国にも宇宙実験の場を提供することは、人類全体の科学技術の発展にとって、非常に意義深い一歩であると評価できます。宇宙開発は、特定の先進国のみの特権ではなく、地球上のすべての国々が恩恵を受けるべき分野です。この新しい宇宙ステーションが、まさに**「宇宙の民主化」**を象徴するプラットフォームとなることを期待してやみません。国際的な科学協力が深まることで、未だ解決されていない地球規模の課題へのブレイクスルーが生まれるかもしれません。
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