2019年09月12日、日本銀行の四国3支店(高松、松山、高知)は、四国4県における最新の景気判断を発表しました。今回の報告では、地域の経済状況について「緩やかに回復している」という、前月までの強気な見解をそのまま維持しています。米中貿易摩擦などの不透明な国際情勢が影を落とすなかで、四国経済が持ちこたえている事実は、地元企業や住民にとって一つの安心材料と言えるでしょう。
特筆すべきは、2019年10月01日に控えた消費税率引き上げを前にした消費者の動きです。百貨店や家電量販店などの現場では、増税前の「駆け込み需要」が鮮明になってきました。これは、税率が上がる前に高額商品や生活必需品を買い溜めしておこうとする心理的な購買行動を指します。SNS上でも「今のうちに欲しかったカメラを買った」「増税前に大型家電を新調すべきか悩む」といった投稿が相次ぎ、消費マインドの加熱がうかがえます。
しかし、手放しで喜べる状況ばかりではありません。この8月は記録的な長雨や台風といった「天候不順」に見舞われ、それが経済の足を引っ張る形となりました。本来であれば夏休み商戦で賑わうはずのレジャー施設や飲食店において、客足が伸び悩むといった影響が出ているのです。せっかくの購買意欲が天候によって相殺されてしまった感があり、現場の担当者からは「晴れていればもっと伸びたはずだ」と惜しむ声も聞かれます。
日銀の報告書で頻出する「景気判断の据え置き」とは、前回の調査と比較して経済の体温が大きく変化していないと判断することを意味します。現状、四国では駆け込み需要という一時的なプラス要因と、天候不順というマイナス要因が複雑に絡み合っている状況です。この絶妙なバランスの上に、現在の「回復」という評価が成り立っていると考えられます。私の見解としては、駆け込み需要はあくまで「未来の消費の先食い」に過ぎないという点に注意が必要です。
SNSの反応を覗いてみると、「給料は上がらないのに物価だけ上がる」という切実な声や、「増税後の冷え込みが怖い」といった先行きを不安視する意見も目立ちます。編集部としては、増税直後の反動減をいかに最小限に食い止めるかが、今後の四国経済の命運を分けると予測しています。2019年09月12日時点のこの安定感が、秋以降も持続することを願ってやみません。まずは増税までの残り数週間、地域の消費がどこまで伸びるのか注視していきましょう。
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