2019年09月12日、北の大地に待ちわびた歓喜の瞬間が訪れました。北海道の札幌ゴルフ倶楽部・輪厚コースを舞台に、国内男子ツアーの伝統の一戦「ANAオープン」が華やかに開幕したのです。昨年度は北海道胆振東部地震の影響で開催中止を余儀なくされたため、ゴルフファンにとっては実に2年ぶりとなる待望の開催となりました。復興への願いを込めたティーショットが秋の空に響き渡り、会場は初日から熱烈な盛り上がりを見せています。
大会初日のリーダーボードを彩ったのは、若手から中堅へと差し掛かる実力派たちの競演でした。昨年度の賞金王である今平周吾選手をはじめ、爆発力のある星野陸也選手、粘り強さが持ち味の時松隆光選手、そして長身から繰り出すショットが魅力の出水田大二郎選手の4人が、6アンダーの「66」という素晴らしいスコアをマークして首位タイに並びました。アンダーとは規定打数より少ない打数で回ることを指し、彼らの技術の高さが如実に表れた結果と言えるでしょう。
SNS上では「推しが多すぎてどこを応援すればいいのか分からない」といった嬉しい悲鳴や、「輪厚のグリーンはやはり難しそうだが、この4人の安定感は抜群だ」といった専門的な分析が飛び交っています。首位を走る4人はそれぞれプレースタイルが異なりますが、初日からこれほど高いレベルで拮抗する展開は、観戦する側としても手に汗握る面白さがあります。混戦模様となったことで、明日以降の主導権争いがさらに激化することは間違いありません。
一方で、スター選手たちの動向からも目が離せません。首位と1打差の5位には南アフリカのショーン・ノリス選手がぴたりとつけ、虎視眈々と逆転を狙っています。また、2017年09月の前回大会覇者である池田勇太選手は2アンダーの15位と、連覇に向けて着実な滑り出しを見せました。人気・実力ともにトップクラスの石川遼選手は、初日はパープレー(規定打数と同じスコア)に留まり42位発進となりましたが、後半戦の巻き返しに期待がかかります。
レジェンドの挑戦も今大会の見どころの一つです。大会7勝という驚異的な記録を持つ「ジャンボ」こと尾崎将司選手は、今シーズン4戦目の出場となりました。初日は9オーバーの120位と苦しい立ち上がりになりましたが、彼がコースに立つだけでギャラリーからは温かい拍手が送られています。70歳を超えてもなお、過酷なプロの世界で戦い続けるその姿勢には、勝敗を超えたスポーツの美学が凝縮されているように私には感じられます。
今大会は賞金総額1億1000万円、優勝賞金2200万円を懸けて、総勢120人のプレーヤーがしのぎを削ります。2年分の思いが詰まった北海道の芝の上で、誰が栄光のカップを手にするのでしょうか。若手の台頭か、はたまたベテランの意地か、北の大地で繰り広げられる熱いドラマから一瞬たりとも目が離せません。明日からの予選カットラインを巡る攻防も、トーナメントをよりスリリングなものにしてくれるでしょう。
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