2019年6月14日、電気事業連合会(電事連)の会長職に、関西電力(関電)の岩根茂樹社長が就任されました。関電からの電事連会長の就任は、2代ぶりとなり、電力業界における新たなリーダーシップに注目が集まっています。岩根新会長は、就任同日に東京都内で開かれた記者会見において、日本のエネルギー政策の根幹をなす原子力発電所の将来像について、明確なビジョンを打ち出されました。
岩根新会長は、原発を巡る取り組みについて「人材育成や技術開発を一層強化していく」と語られ、安全性はもちろんのこと、経済性、つまり発電コストの低減にも絶えず挑戦していく姿勢を示されました。さらに、極めて重要なメッセージとして「将来の新増設やリプレースにも備えていく」と明言されたのです。これは、長期的なエネルギー安定供給と地球温暖化対策を見据えた、電力業界の強い意思の表明であると言えるでしょう。
私は、この発言に、電力業界が描く未来への強い覚悟を感じました。原子力の「新増設」は、新規に発電所を建設すること、「リプレース」は、老朽化した発電所を建て替えることを意味する専門用語ですが、これらは日本のエネルギーミックス、すなわち電源構成の多様性を維持する上で、極めて重要な選択肢となります。現時点のSNSでの反響を見ると、「新増設に備えるという言葉に、ようやく電力業界が本気を出してきた」といった期待の声や、「安全性を最優先に、しっかりと準備を進めてほしい」という冷静ながらも前向きな意見が多く見受けられます。
岩根新会長はまた、国が進める議論の動向を踏まえながら、原子力発電は脱炭素を実現するための実用段階にある手段の一つであると強く強調されました。地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO
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)を排出しない原子力は、気候変動対策が急務とされる現代において、非常に現実的な選択肢であり、その信頼向上に一段と努めていく決意を示されたのです。これまでの実績と、不断の努力による安全性の追求こそが、国民の信頼回復と、将来のエネルギー安定供給に繋がる道だと、私は考えます。
前任の勝野哲前会長(中部電力社長)は、退任の際に、岩根新会長を「電力システム改革などに詳しく適任である」と評されました。この「電力システム改革」とは、電力の小売全面自由化や送配電部門の中立化など、より競争的で効率的な電力供給体制を築くために国が進めてきた一連の改革のことです。改革の最前線を知り尽くした岩根氏が、新たなリーダーとして電事連を率いることで、電力業界はさらなる変革と、持続可能なエネルギー社会の実現に向けて大きく前進するでしょう。
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