2019年9月を襲った台風15号の爪痕が各地で深刻化する中、東京都議会の公明党は2019年9月24日、小池百合子都知事に対して画期的な緊急要望を行いました。今回の提言における最大のポイントは、住宅の屋根が吹き飛ぶなどの被害を受けた「一部損壊」の世帯についても、特例として都営住宅への入居を認めるよう求めた点にあります。これまでの災害支援では、全壊や半壊といった甚大な被害が優先される傾向にありましたが、日常生活に支障をきたす一部損壊の被災者が置き去りにされないための重要な一歩と言えるでしょう。
ここで注目すべきは、被害の定義に関するハードルの高さです。一般的に「一部損壊」とは、建物の損壊割合が10%未満の状態を指しますが、実際には屋根の破損により雨漏りが止まらず、住み続けることが困難なケースも少なくありません。ネット上では「修理業者が数ヶ月待ちで住居に困っている」「一部損壊だと公的支援が薄くて途方に暮れていた」といった切実な声が溢れていました。こうしたSNSでの反応は、現場の混乱と既存の制度との間に大きな乖離があることを浮き彫りにしています。
2019年9月20日時点での都内の被害状況を確認すると、全壊が7棟、半壊が87棟であるのに対し、一部損壊は1129棟と圧倒的な数に上ります。被害の多くが島しょ部や23区内に集中しており、自治体ごとの財政状況や判断によって支援の内容に格差が生じる懸念も強まっていました。都議会公明党は、都内全域で公平なサポートが受けられるよう、東京都が主導して柔軟な制度運用を行うべきだと強く主張しています。これこそが、都民の安心を守るためのセーフティネットの本来あるべき姿ではないでしょうか。
この切実な訴えを受けた小池知事は、島しょ部ではすでに町営住宅での受け入れ議論が進んでいることに触れ、「都として何ができるのか早急に検討する」との意向を示しました。個人的な見解を述べさせていただくなら、従来の型にはまった「損害割合」での線引きではなく、被災者が「今夜どこで眠れるか」という人道的な視点でのスピード感ある対応が求められています。行政には、前例踏襲にとらわれない大胆な決断を期待したいところです。被災された方々が一日も早く心休まる生活を取り戻せるよう、今後の推移を注視していきましょう。
コメント