【2019年最新】内航貨物船の輸送量が4カ月ぶり増加!石炭・雑貨が牽引する物流の現在地

日本の物流を支える「大動脈」である内航海運に、明るい兆しが見えてきました。日本内航海運組合総連合会が発表したデータによると、2019年07月の輸送量は1891万2千トンに達し、前年の同じ時期と比較して4%のプラス成長を記録したのです。これは実に4カ月ぶりの増加であり、停滞気味だった物流業界にとっては久々のポジティブなニュースと言えるでしょう。

今回の伸びを力強く牽引したのは、私たちの生活や産業に欠かせない「燃料」と「雑貨」の存在です。特に石炭などの燃料部門は、2019年07月実績で122万8千トンを記録し、前年比で16%という驚異的な伸びを見せました。前年は発電所の定期検査が重なり数字が落ち込んでいたため、その反動が数字を大きく押し上げた形ですが、エネルギー需要の底堅さを改めて証明しています。

SNS上では「トラック不足が深刻な中、船での輸送が増えるのは良い傾向だ」といった、モーダルシフトへの期待を込めた声も散見されます。モーダルシフトとは、トラックによる陸上輸送を、環境負荷の少ない鉄道や船舶へと転換することを指す専門用語です。今回、雑貨の輸送量が248万2千トンと10%増加した背景には、敦賀から博多を結ぶ新規航路の便数増加があり、海上物流の利便性が着実に向上している様子が伺えます。

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天候不順が影を落とす鋼材輸送と今後の展望

一方で、すべての品目が好調だったわけではありません。建設現場などで欠かせない鋼材は343万8千トンに留まり、前年同期比で6%の減少に転じました。2019年の夏は台風の上陸や長引く梅雨といった悪天候に見舞われたことで、船を安全に動かせる「稼働率」が低下してしまったことが主な要因です。在庫が積み上がり、輸送がストップしてしまうという現場の苦悩が、数字にも如実に表れてしまいました。

セメントについては271万1千トンと5%増を記録していますが、これは前年の西日本豪雨による販売減からの回復という側面が強いでしょう。編集部としては、今回の増加を手放しで喜ぶだけでなく、気候変動が物流に与えるリスクにも注目すべきだと考えます。異常気象が常態化する中で、いかに安定した供給網を維持するかが、今後の内航海運界における最大のテーマになるはずです。

単なる数字の増減以上に、航路の拡充といったポジティブな構造変化が見られる点は、日本の物流の未来にとって大きな希望となるでしょう。人手不足に悩む陸上輸送の「受け皿」として、内航船の役割は今後さらに重要性を増していくに違いありません。天候に左右されにくいタフな物流網の構築が、2019年下半期の景気を占う重要な鍵となることを期待せずにはいられません。

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