パートの厚生年金拡大で「働き損」は本当?2019年最新の社会保険加入メリットと将来設計

夫の扶養内で働くパートタイムの方々にとって、最近耳にする「厚生年金の適用拡大」のニュースは、家計に直結する切実な問題ではないでしょうか。SNS上でも「手取りが減ってしまうなら、もっと労働時間を抑えるべきか」といった不安の声が数多く上がっています。しかし、目先の収支だけで判断するのは少し危険かもしれません。今回は、社会保険労務士の井戸美枝さんの視点を交え、これからの働き方について深く掘り下げていきます。

現在、パート主婦などが意識している「130万円の壁」という言葉があります。これは、年収が130万円以上になると配偶者の社会保険の扶養から外れ、自分自身で国民年金や健康保険の保険料を納める義務が生じる基準を指します。さらに、2019年10月16日現在の議論では、企業規模を問わず週20時間以上働く人を厚生年金の対象とする案が検討されており、実現すればより多くの方が加入対象となる見込みです。

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厚生年金加入は「損」ではなく「将来への自分年金」

もし週20時間以上の基準が適用されれば、1日5時間の勤務を週4日こなすだけで、年収130万円未満でも厚生年金に加入することになります。「保険料の分だけ手取りが減る」とネガティブに捉えがちですが、厚生年金は将来の受給額を増やすための強力な手段です。ここで言う「厚生年金」とは、基礎年金に上乗せして支給される報酬比例部分の年金であり、長く加入して保険料を納めるほど、老後に受け取れる金額が確実に積み上がっていく仕組みなのです。

私は、この制度変更を「働き損」と考えるのではなく、自らの意思で老後資金を構築するチャンスだと捉えるべきだと考えます。扶養の範囲に縛られて労働時間を制限するのは、自分の能力や稼ぐ機会を自ら摘み取ってしまうことと同義ではないでしょうか。「壁」を意識せずに自由に働くことができれば、現在の生活を豊かにするだけでなく、将来の自分に対する確かな投資にも繋がります。世帯全体の収入源を分散させることは、リスク管理の面でも非常に有効です。

人生100年時代と呼ばれる現代において、特に女性は男性よりも平均寿命が長い傾向にあります。配偶者の年金だけに頼るのではなく、自分名義の厚生年金をしっかり確保しておくことは、老後の安心感を劇的に高めてくれるでしょう。2019年10月16日というこの節目に、目先の手取り額という小さな枠を超えて、30年後、40年後の自分を支える「保険」としての働き方を再検討してみてはいかがでしょうか。

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