住宅の構造を支える重要な建材である国産集成材の市場に、大きな変化が訪れています。2019年10月29日現在、国産集成材の卸価格が一段と値下がりしており、建築業界やこれから家を建てようと検討している方々にとって注目のニュースとなっています。東京地区における住宅の梁(はり)に用いられる「集成平角」の問屋卸価格は、1立方メートルあたり5万8000円から5万9000円程度で推移しています。
この価格水準は前月と比較して3000円、率にして約5%もの下落を記録しました。そもそも集成材とは、乾燥させた複数の板材を接着剤で貼り合わせることで、天然の木材よりも強度を安定させた人工的な木材を指します。今回の下落の背景には、欧州で加工された輸入集成材の価格低下があります。競合となる海外製品が安くなったことで、国産品もそれに対抗せざるを得ない状況に追い込まれているのでしょう。
さらに追い打ちをかける要因となっているのが、集成材の原料となる「ラミナ」と呼ばれる引き板材の輸入コスト低下です。ラミナとは集成材を構成するパーツとなる板のことで、この原材料費が安くなったことが国産製品の製造コストを押し下げ、結果として販売価格への反映につながりました。SNS上では「建築費が少しでも抑えられるのは嬉しい」という期待の声がある一方で、「林業への影響が心配だ」という複雑な心境を吐露する投稿も見受けられます。
コストダウンの波と今後の展望
編集者の視点から見れば、今回の価格下落は住宅供給の活性化という面でポジティブな側面があると言えます。しかし、安価な輸入材に依存しすぎる状況は、国内の供給体制の脆弱化を招く恐れも否定できません。高品質な国産材を安定して供給し続けるためには、価格競争力だけでなく、地産地消の付加価値をどう高めていくかが問われています。市場の安値傾向がいつまで続くのか、今後の世界情勢と輸入動向から目が離せそうにありません。
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