福岡の街に、また一つ歴史とロマンが詰まった新しい銘菓が誕生しようとしています。博多で長く愛され続けている老舗和菓子店「石村萬盛堂」が、福岡市が進める観光活性化施策「博多旧市街プロジェクト」に深く共鳴し、2019年11月20日から新作の「博多旧市街サブレ」を発売することが決定しました。
今回の新作における最大の注目点は、石村萬盛堂の創業者が明治初期に書き残していた、当時の「ビスケット」のレシピを忠実に再現した点にあります。まだ西洋の文化が珍しかった時代の息吹を感じさせるこのレシピは、まさに時を超えて現代に届けられた贈り物といえるのではないでしょうか。
ここでいう「南蛮菓子」とは、安土桃山時代から江戸時代にかけて、ポルトガルやスペインなどの南蛮諸国から伝来したお菓子の総称を指します。カステラや金平糖などが有名ですが、明治のレシピに基づいたこのサブレも、当時の異国情緒あふれる趣を現代の技術で磨き上げた逸品となっています。
SNSでは、早くも「あの石村萬盛堂が明治の味を再現するなんて楽しみ」「レトロなパッケージが可愛いから絶対買いたい」といった期待の声が広がっています。老舗のプライドと新しいプロジェクトが融合したこの動きは、地元のファンだけでなく、全国のスイーツ好きからも熱い視線を浴びているようです。
地元の絆とこだわりが詰まった「博多の新定番」を目指して
材料にも強いこだわりが込められており、福岡県産の小麦など厳選された地元の食材がふんだんに使用されています。地域の恵みを活かすことで、単なる再現にとどまらない、博多ならではの深い味わいが実現しました。
お菓子の顔ともいえるパッケージは、博多旧市街の情緒ある石畳をモチーフにしており、どこか懐かしさを感じさせる紙箱や缶のデザインが採用されています。箱に記されたプロジェクトのロゴマークが、歴史ある街並みを守り伝えようとする誇りを感じさせてくれます。
2019年11月20日からは、石村萬盛堂の各店舗をはじめ、JR博多駅や福岡空港内の土産物店でも一斉に販売が開始される予定です。福岡の玄関口で手軽に購入できるため、観光客の思い出作りにはもちろん、地元の方々が大切な人へ贈る手土産としても重宝されることでしょう。
筆者の私見ではありますが、歴史を単なる記録として眠らせるのではなく、このように「味」として現代に復刻させる試みは、文化継承の理想的な形だと感じます。一口かじれば明治の博多へタイムスリップできるような、そんな情緒あふれる体験をぜひ多くの人に楽しんでいただきたいものです。
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