異業種連携の切り札!観光遺産産業化ファンドが描く「文化財×IT」でインバウンド誘致の未来予想図

地域経済活性化支援機構(REVIC)が、2019年6月19日に発表した新たな取り組みは、地方創生とインバウンド(訪日外国人)需要の獲得に大きな一石を投じることでしょう。それは、異業種が連携して地方の観光業へ投資を行う「観光遺産産業化ファンド」の設立です。このファンドは、2019年末までに30億円規模での立ち上げを目指しており、そのユニークな出資構成に注目が集まっています。

この画期的なファンドに名を連ねるのは、地域経済活性化支援機構(REVIC)を始め、凸版印刷、NTTグループの傘下企業であるNTTアド、そしてANAグループのANA総合研究所、AGSコンサルティングといった、まさに「異業種連合」と呼ぶにふさわしい顔ぶれです。各社が持つIT(情報技術)や観光、経営に関する高度なノウハウを結集し、特に「文化財」の魅力を最大限に引き出すことに主眼が置かれています。具体的には、これらの文化財や国立公園の運営に携わる公益法人や第三セクターなどが主要な投資対象となる見込みです。

このニュースが報じられると、SNS上では「ついに異業種のDX(デジタルトランスフォーメーション)が地方の文化資源に活かされる」「ANAとIT企業が組むなら、体験型観光で海外からの集客に期待できる」といった、期待感を示す反響が多く見られました。特に、これまで資金調達やノウハウの活用が課題とされてきた文化財や自然遺産の分野に、大企業が本格的に参入することで、その産業化が大きく加速するのではないかとの声も聞かれます。私は、この官民ファンドの設立は、地方の埋もれた魅力を世界に発信する上で、非常に重要な「テコ入れ」になると確信しています。

ファンドの大きな目的の一つは、各出資企業からの人材投入を通じて、地域の文化観光資源の運営基盤を強化することです。地方が抱える人手不足や専門知識の不足という課題に対し、外部の知見とリソースを提供することで、観光客の現地での「消費拡大」を目指すのが狙いです。つまり、単にお金を入れるだけでなく、現場の経営力向上までを見据えた、息の長い支援策と言えるでしょう。政府機関である観光庁などとも連携体制を敷いており、官民一体となって地方観光の活性化を後押しする強い意志が感じられます。

投資対象地域は、まず北海道、岩手県、神奈川県、山梨県の4道県からスタートし、将来的には東海・関西地方へと順次広げていく計画です。地域の金融機関にも出資を呼びかけるなど、地方の資金も巻き込んだ「オールジャパン」での取り組みになりつつあります。私は、この「観光遺産産業化ファンド」が、地方のコンテンツ力を磨き上げ、日本の豊かな文化を世界に知らしめる「観光立国」の実現に向けた、一つの成功モデルを築き上げることを期待しています。

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