アジア最強の座を争う熱戦、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2019の舞台で、浦和レッズが手痛い逆転負けを喫しました。その相手は韓国の強豪、蔚山現代。2019年6月19日に行われたこの試合は、指揮官である大槻監督の綿密な戦略が序盤は機能しただけに、悔しさが募る結果となりました。
大槻監督は、長身の杉本健勇選手を最前線に配置し、精度の高いクロスが持ち味の山中亮輔選手を左ミッドフィールダー(MF)に起用するという、具体的な狙いを持った布陣で臨んでいます。ピッチを広く使いながら左右から攻め立てるという目論見は功を奏し、実際に杉本選手のヘディングシュートで先制点を奪うことに成功しました。この時点では、まさに監督の描いたシナリオ通り、順調な滑り出しに見えたことでしょう。
ところが、ACLというアジア最高峰の舞台は、こちらの思惑通りには進まない厳しさを持っています。対戦相手の蔚山現代は、アウェーでの戦いということもあり、前半は守備の危険を最小限に抑える「リスクマネジメント」を徹底しました。そして、後半に入ると選手交代で流れを変え、「ヒット・アンド・アウェイ」という電撃的なカウンター攻撃を強めてきました。この「ヒット」が浦和レッズにとってはあまりにも強烈で、防戦一方となります。
サイドを深くえぐられての失点、さらに中央を突破されての一撃。警戒していたはずのカウンター攻撃によって、立て続けに2失点を許してしまいました。「少ないチャンスをものにされた」と、ディフェンダー(DF)の鈴木大輔選手は悔しさをにじませています。韓国メディアの報道によれば、蔚山現代の指揮官は、浦和対策を練り上げた戦術変更が的中したと手応えを感じていたようです。私見ですが、この「後半勝負」に賭ける蔚山現代の潔い采配こそが、経験値の差となって表れたと言えるのではないでしょうか。
この痛恨の逆転負けは、まるでボクシングで2度もダウンを奪われたかのような衝撃的な展開です。しかし、選手たちの視線はすでに次を見据えています。この一戦はノックアウト方式ではなく、グループステージを勝ち抜くための「ラウンド」の一つに過ぎません。この手痛い敗戦を教訓とし、次の試合では必ず挽回してくれるものと、浦和レッズサポーターはもちろんのこと、日本のサッカーファンは期待していることでしょう。
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