東北の観光シーンが、かつてない盛り上がりを見せようとしています。東北観光推進機構をはじめとする関係団体は、2019年10月31日、山形市内にて開催された発表会で、2021年4月から半年間にわたり展開される大型誘客事業「東北デスティネーションキャンペーン(東北DC)」のロゴマークとキャッチコピーをお披露目しました。
「デスティネーションキャンペーン」とは、JRグループと地方自治体、そして地元の観光事業者が強力なタッグを組み、特定の地域を重点的に宣伝する国内最大級の観光促進イベントを指します。東北6県が一体となってこのキャンペーンに取り組むのは、東北新幹線の上野駅延伸に沸いた1985年以来、実に36年ぶりの快挙となる見通しです。
東北の絆を象徴するロゴと、旅情を誘うキャッチコピー
今回公表されたロゴマークは、東北6県を象徴する「六」という漢字を、躍動感あふれる「人の形」にデザインした独創的な仕上がりとなっています。これに合わせて発表された「巡るたび、出会う旅。東北」というキャッチコピーには、訪れるたびに新しい発見があり、心温まる交流が待っているという願いが込められているのでしょう。
SNS上では「シンプルだけど力強さを感じる」「6県が手を取り合っているようで素敵」といった好意的な反応が相次いでいます。特に、多言語対応の英語版コピーも同時に発表されたことから、国内旅行客のみならず、世界中のインバウンド(訪日外国人客)層からの関心も高まっており、国際的な観光地としてのブランド力強化が期待されます。
山形県の吉村美栄子知事は会見の中で、2021年という年が東日本大震災から10年という大きな節目であることを強調されました。この大規模なキャンペーンをきっかけとして、東北全体が「一つのチーム」となり、震災の教訓を力に変えながら、さらなる飛躍を遂げるための重要なステップにしたいという熱い決意を語っています。
編集者からの一言:いま、改めて東北を歩く意味
編集部としては、今回のロゴ決定は単なるデザインの発表に留まらない、東北の「覚悟」の現れだと感じています。震災から10年という歳月を経て、成熟した観光地へと進化を遂げた東北の姿を世界に示す絶好の機会です。一つの県を掘り下げる旅も魅力的ですが、6県が連携することで、より広域でダイナミックな旅のスタイルが提案されるはずです。
これからの約1年半、2021年4月1日の開幕に向けて、各地で新しい観光ルートの開発や受け入れ態勢の整備が進むことでしょう。私たち旅行者にとっても、ロゴマークに込められた「人の形」のように、東北の人々の温かさに触れる旅は、きっと忘れられない体験になるに違いありません。今から再来年の春が待ち遠しいですね。
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