2019年10月1日に消費税が10%へと引き上げられてから、早くも1カ月が経過しました。外食産業へのダメージが懸念される中、牛丼チェーン大手の「松屋」を運営する松屋フーズホールディングスの動向に注目が集まっています。
瓦葺一利社長によると、2019年10月の平日に焦点を当てた既存店の売り上げは、概ね良好な結果を残しているとのことです。ちなみに既存店とは、新装開店などを除き、1年以上前から継続して営業している店舗を指します。消費税アップによる影響を警戒していたものの、意外にも客足は途絶えていないようです。
瓦葺社長は、消費者が抱く「痛税感」が予想よりも小さいと分析しています。痛税感とは、税金を支払うことに対する心理的な負担感や不満を表す専門用語です。今回の増税では軽減税率の導入やキャッシュレス決済によるポイント還元などがあり、消費者の負担感が緩和されているのでしょう。
主力価格の据え置きとSNSでの称賛の声
松屋が好調を維持している最大の要因は、主力メニューの価格を増税後も据え置いた点にあります。この消費者想いの決断により、2019年10月に関東地方などを直撃した大型台風によるマイナス影響を考慮しなければ、前年と同レベルの業績をしっかりと確保できた模様です。
実際にSNS上でも、「増税したのに牛めしの値段が変わらなくて本当に助かる」「他が値上げする中で松屋は庶民の味方だ」といった喜びの声が多数飛び交っています。このようなネット上のポジティブな反響が、さらなる集客に繋がっているのは間違いありません。
付加価値を求めた新メニュー展開への期待
さらに瓦葺社長は、単に安いだけでなく、手間暇をかけて作られたクオリティの高いメニューが支持を集めていると語気を強めています。今後はより単価の高い、満足感を得られる商品のラインナップを拡充していく方針を固めているようです。
いちメディアの編集者としての私の個人的な見解ですが、この「価格維持」と「高付加価値化」の二刀流は、非常に理にかなった素晴らしい戦略だと感じます。お財布に優しい定番商品で顧客を繋ぎ止めつつ、たまの贅沢としてリッチな新商品を楽しんでもらうという秀逸なアプローチです。
デフレマインドが抜けきらない日本社会において、企業が生き残るためのひとつの最適解を松屋が提示してくれているのではないでしょうか。今後も彼らがどのような魅力的な新メニューを世に送り出してくるのか、一人のファンとしても非常に楽しみでなりません。
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