日本のものづくりを支える総合機械メーカーの雄、不二越が2019年11月8日、組織の活性化を狙った戦略的な人事異動を鮮やかに打ち出しました。今回の刷新では、製造の要石から営業の最前線まで、企業の屋台骨を支える重要なポジションに精鋭たちが配置されています。
特筆すべきは、常務の藤樫茂氏が新たに「人事・調達担当」の重責を担う点でしょう。これまでは製造統括本部長や中国事業の指揮を執っていた藤樫氏ですが、今後は「調達(サプライチェーン)」という、製品の原材料を効率的に確保する極めて重要な役割も兼務されます。
SNS上では「現場を熟知したリーダーが人事を握ることで、社員の意欲向上が期待できるのではないか」といった、ポジティブな予測が飛び交っています。製造現場のリアルな課題を肌で感じてきた人物が人事のトップに立つことは、現場主義を貫く同社の強い意志の表れと言えます。
一方で、ロボット事業部で副事業部長を務めていた執行役員の中村成利氏は、西日本エリアのロボット営業を統括するポジションへとシフトされます。自動化ニーズが急速に高まる現代において、中村氏のような専門知識に長けた人物が営業の最前線に立つ意義は非常に大きいでしょう。
さらに、油圧製造所の所長として確かな実績を積み上げてきた市川和愛氏が、満を持して「油圧事業部長」に昇進します。油圧技術は、重機や産業機械を動かす「筋肉」とも言える基幹技術であり、そのトップに現場のプロフェッショナルが据えられる形となりました。
加えて、中日本支社長には新たに碓井政人氏が就任し、企業の羅針盤とも言える経営企画部門には釣賀正信氏が抜擢されています。今回の2019年11月8日付の人事からは、各部門の専門性を深めつつ、組織全体に新しい風を吹き込もうとする同社の積極的な姿勢が読み取れます。
個人的な見解を述べますと、不二越のような伝統ある企業が、製造・営業・企画という三位一体の連携を強化する姿勢は非常に賢明です。特に製造現場出身者が人事や事業部長を担うことで、机上の空論ではない、地に足の着いた成長戦略が描けるのではないかと期待が膨らみます。
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