世界のテクノロジー業界に激震が走っています。米ネット通販最大手のアマゾン・ドット・コムは2019年11月22日、米国防総省が実施した巨大なクラウド事業の入札結果を不服として、米政府を提訴したことを公式に明らかにしました。これは、かねてより受注が確実視されていたアマゾンが、まさかの「落選」を喫したことへの正当な抗議といえるでしょう。
今回争点となっているのは、通称「JEDI(ジェダイ)」と呼ばれる、最大100億ドル、日本円にして約1兆1000億円にも及ぶ超大型のITインフラ整備計画です。クラウドコンピューティングとは、インターネット経由でデータ保存や処理能力を提供する技術ですが、この軍事基盤を10年間にわたり一括で担うという、まさに業界の覇権を占う極めて重要な契約なのです。
マイクロソフト逆転受注の裏に潜む政治的対立の影
もともとこの分野で圧倒的なシェアを誇るアマゾンが本命とされてきましたが、2019年10月25日に発表された最終結果では、ライバルの米マイクロソフトが契約を勝ち取るという驚きの結末を迎えました。アマゾン側はこの選定プロセスにおいて、ドナルド・トランプ大統領による「不当な政治的介入」があったと強く訴えています。
SNS上では「技術力よりも政治的背景が優先されたのか」といった疑問の声や、「国家レベルの契約が私情で左右されるのは恐ろしい」といった驚きが広がっています。トランプ大統領とアマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者は、かねてより対立関係にあることが知られており、この個人的な確執が入札結果を歪めたのではないかという疑念が渦巻いているのです。
個人的な見解を述べれば、国家の安全保障を支える技術の選定は、何よりも透明性と公平性が担保されなければなりません。もし仮に、最高司令官の権力が特定の企業を排除するために行使されたのだとすれば、それは自由競争の原則を根底から揺るがす重大な事態です。法廷の場で、プロセスに不正がなかったかどうかが白日の下にさらされることを切に願います。
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