私たちの身の回りにある電化製品を過電流から守る影の功労者、それがヒューズです。東芝デバイス&ストレージは2019年11月25日、これまでの常識を根底から覆す、繰り返し使用が可能な次世代型ヒューズの販売を開始しました。これまでのメンテナンスの手間を劇的に減らす可能性を秘めています。
一般的に知られている従来のヒューズは、ガラス管の中に熱に弱い合金が配置された構造をしています。回路に異常な電流が流れた際、その熱で金属が物理的に「溶断(焼き切れること)」することで、後続の精密機器にダメージがいかないよう自らを犠牲にして電気を遮断する仕組みでした。
しかし、一度溶けてしまったヒューズは二度と元には戻りません。そのため、安全が確認された後には必ず新しい部品への交換作業が発生し、それが運用上のコストや手間に繋がっていました。SNS上では「交換用の予備を探すのが面倒だった」「使い捨てはもったいない」といった声も多く見受けられます。
今回登場した画期的な新製品は、物理的な破壊ではなく「半導体」を用いて電子的に回路を制御する仕組みを採用しました。半導体とは、電気を通したり通さなかったりといった制御を自在に行える物質のことで、これによって異常を検知した瞬間に瞬時に電流をストップさせることが可能です。
この電子的な制御の最大の利点は、回路の異常を取り除けばボタン一つや自動設定で再び元の状態に復旧できる点にあります。もはや部品を物理的に取り替える必要はなく、メンテナンス性は飛躍的に向上するでしょう。資源の無駄遣いも減るため、環境負荷の軽減という観点でも非常に優れた進化だと言えます。
個人的な見解ですが、この技術はスマートフォンの急速充電器や電気自動車など、高い安全性と利便性が同時に求められる現代のデバイスにとって必須の存在になるはずです。小さな部品一つが、私たちの生活をよりスマートでストレスフリーなものへと変えていく様子には、技術の進歩の素晴らしさを感じずにはいられません。
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