千葉の被災地で中古車需要が急増!台風・大雨被害から「生活の足」を取り戻す切実な現状と課題

2019年11月28日、千葉県内の県央および房総地域では、中古車に対する需要がかつてないほど高まっています。今秋に立て続けに襲来した台風や記録的な大雨により、多くの車両が水没や破損といった甚大な被害に見舞われました。SNS上でも「車が浸水して動かなくなった」「通勤や買い出しに行けず困り果てている」といった切実な投稿が相次いでおり、地域住民にとって自動車がいかに不可欠な存在であるかが浮き彫りになっています。

県内に広く展開する中古車チェーン「チャンス」では、2019年10月25日の大雨以降、問い合わせが殺到している状況です。特に被害の大きかった茂原店では、購入台数が前年比で約1割増加し、30台を超える成約に至りました。逸見悟店長は、10月の消費増税による買い控えを予想していただけに、この異例の事態に複雑な心境を吐露しています。現在は他店舗から代車をかき集め、納車待ちの顧客が不自由しないよう懸命な対応を続けているそうです。

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車社会の現実と市場価格への影響

被災した地域は、1世帯あたりの車両保有台数が1台を超える「車社会」が確立されています。2019年の統計によれば、茂原市は1.44台、館山市は1.23台と非常に高い水準にあります。これは、公共交通機関が充実している船橋市(0.67台)などと比較しても、移動手段を自家用車に依存せざるを得ない地方特有の事情を示しているでしょう。そのため、車両の喪失は単なる不便を超え、生活の維持に関わる死活問題へと直結しているのです。

このような急速な需要の拡大は、中古車の市場価格にも影を落としています。日本中古自動車販売協会連合会の調査では、2019年10月の千葉県内における業者向けオークションの平均落札価格が、前年比で1%上昇しました。消費増税の影響で全国的に価格が10%近く下落するなか、千葉県だけが堅調な相場を維持しているのは、災害による特需が大きく影響していると見て間違いありません。少しでも安い車両から順に売れていくという、切実な状況が続いています。

交通弱者を救うための公的支援の必要性

住まいも被災し、多額の修繕費用がかかる中で、新たに車を購入する資金を工面できない方々への支援も急務です。地方問題の専門家である増田寛也氏は、行政が主導して病院やスーパーを結ぶ臨時バスを運行するなど、柔軟な対策を講じるべきだと提言しています。これは「交通弱者」と呼ばれる、移動手段を失った高齢者や経済的困窮者を守るための重要な視点だと言えるでしょう。

私は、こうした災害時における移動手段の確保は、電気やガスといったライフラインの復旧と同等に扱われるべきだと考えています。車がなければ仕事にも行けず、復興に向けた活動もままなりません。中古車販売店が代車提供などで民間の底力を見せている今、行政にはさらなるスピード感を持った支援体制の構築を期待せずにはいられません。被災された皆様が、一日も早く「移動の自由」を取り戻せるよう願ってやみません。

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