2019年11月08日、世界の投資地図が塗り替えられようとしています。英紙フィナンシャル・タイムズが発行するニューズレター「モラル・マネー」の2019年11月06日号は、慈善団体が石油やガス、石炭といった化石燃料関連株から資金を引き揚げる「ダイベストメント」の最新動向を報じました。驚くべきことに、環境に配慮した投資選択が、必ずしも利益を損なうわけではないという実例が次々と示されています。
ここで注目される「ダイベストメント」とは、投資の反対語で「投資撤退」を意味する専門用語です。社会的な意義や倫理観にそぐわない企業の株を売却することで、その産業に対する資金供給を断つ強力なメッセージとなります。2014年に産声を上げたキャンペーン「ダイベスト・インベスト・フィランソロピー」は、まさに石油関連株からの撤退を慈善団体に働きかけてきた立役者として知られているでしょう。
有言実行の5年間!環境投資へのシフトがリターンを安定させる
発足時にこの理念に賛同した団体のうち、実になんと97%もの組織が、投資資金の5%以上を環境関連の投資へ振り向けたことが判明しました。これは、2014年当時の約束を5年後の今もしっかりと守り続けている証左です。さらに衝撃的なのは、アンケートに回答した団体のうち94%が「投資撤退によって収益が損なわれることはなかった」と断言している点にあります。
SNS上では、この報告に対して「環境保護と利益が両立できるなら理想的だ」「日本の年金基金もこれを見習うべきではないか」といった熱い議論が交わされています。一方で、「特定の産業を排除することの長期的なリスクをどう見るか」といった慎重な意見も見受けられ、投資を通じた社会貢献の在り方に高い関心が集まっている状況です。倫理的な投資がニッチな活動から主流へと進化しつつある様子が伺えるでしょう。
編集部としての見解ですが、このデータは「倫理」と「収益」が二者択一ではないことを鮮やかに証明しています。気候変動リスクが企業の寿命を左右する時代において、化石燃料依存からの脱却は、もはや道徳心だけでなく経済的な合理性に基づいた賢明な判断だと言えるでしょう。私たちは今、お金の使い道そのものが未来を作る「清き一票」になるという、新しい資本主義の夜明けを目撃しているに違いありません。
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