太平洋を望む南国の城下町、高知県高知市がいま、人口減少という大きな波を食い止めるべく大胆な一歩を踏み出しました。2019年11月29日、同市は2020年度から2024年度までの5年間を対象とした「第2期高知市まち・ひと・しごと創生総合戦略」の素案を公表し、地方創生への強い覚悟を示しています。
今回の戦略で最も注目すべきは、県外からの移住者を「毎年度200組以上」に増やすという具体的な数値目標を掲げた点でしょう。SNS上では「高知は食べ物がおいしいし、本気で移住を考えたい」「200組という数字に市の本気度を感じる」といったポジティブな反応が相次いでおり、地方移住を検討する層からの関心が急速に高まっているようです。
若者の心をつかむ「定住」と「移住」の二段構え
高知市がまとめた新5カ年計画の柱は、ずばり若者の定住に焦点を合わせた施策です。これは単に移住者を呼び込むだけでなく、地元の若者が市外へ流出するのを防ぎ、この地で暮らし続けたいと思える環境を整える「地元定着」の両輪で進められます。2018年度の実績では185組の移住を実現しており、2019年度も好調な推移を見せていることから、目標の200組という数字は決して夢物語ではありません。
ここで鍵となる「総合戦略」とは、地域が抱える課題を解決するために、産業、教育、生活環境など多方面からアプローチする包括的な実行計画を指します。いわば、街の未来を描くための設計図であり、高知市は今回、その設計図のど真ん中に「若者の活力」を据えたことになります。働き方の多様化が進む2019年現在において、こうした行政の積極的な姿勢は移住を後押しする大きな安心材料となるはずです。
私個人の見解としては、単なる数字の達成以上に、移住者が地元コミュニティとどのように繋がっていくかが成功の鍵を握ると考えます。高知には「おきゃく(宴会)」に象徴される、温かく開放的な文化があります。この独自の文化を強みに、新しい住民が自然と馴染めるサポート体制が整えば、目標を上回る活気が生まれることは間違いありません。高知市のこの挑戦が、日本の地方創生のフロントランナーとなることを期待して止みません。
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