2019年11月05日から中国・上海で華やかに開幕した「中国国際輸入博覧会」において、日本を代表する世界のトヨタが圧倒的な存在感を放っています。昨年に続き2年連続の出展となった今回のテーマは、電力と水素が共存する持続可能な社会の実現です。会場には次世代の主役と目される水素自動車「ミライ」が鎮座し、トヨタが描く環境対応への並々ならぬ決意を、中国政府や現地の有力企業関係者へ向けて強力に発信しているのでしょう。
ブースの目玉は、2014年の発売開始から世界で累計約1万台を売り上げた実績を持つ「ミライ」の次期モデル、「ミライコンセプト」です。あわせて「カローラHEV」や燃料電池(FC)バスなど、合計12点にも及ぶ豪華なラインナップを展示しています。ここで注目すべき「FCV」とは、水素と酸素の化学反応で電気を作って走る究極のエコカーを指しており、走行中に排出するのは水だけという、まさに地球の救世主とも呼べる革新的な技術なのです。
トヨタの戦略は単なる車両展示に留まりません。北京市にある名門・清華大学との共同研究センター設立や、中国国内の商用車メーカー各社との水素分野における深い協業関係も詳しく紹介されています。SNS上では「トヨタの本気度が伝わってくる」「中国市場での水素シフトが加速しそうだ」といった驚きと期待の声が入り混じっています。昨年は自動運転EV「イーパレット」を披露し、現地大手との提携を勝ち取った実績があるだけに、今回の反響も相当なものとなるはずです。
環境大国へ突き進む中国とトヨタの共創
メディア編集者としての私見を述べれば、この出展は単なるプロモーションを超えた、アジアのエネルギー勢力図を塗り替えるための重要な布石だと確信しています。世界最大の自動車市場を持つ中国と、世界最高峰の環境技術を持つトヨタが手を取り合うことは、地球規模の温暖化対策において極めて大きな意義を持つからです。2019年11月09日現在、官民一体となって環境規制を強める中国において、トヨタの水素技術は不可欠なピースとなるでしょう。
自社の強みであるハイブリッド(HV)技術を土台にしつつ、さらにその先の「水素社会」を見据えて中国企業や政府との連携を深める姿勢からは、変化を恐れない王者の風格さえ感じさせます。かつて検索大手の百度や配車大手の滴滴出行との協業を実現させたように、今回の輸入博もまた、新たな巨大ビジネスを生み出す強力なエンジンになるに違いありません。未来の当たり前を今まさに上海で形にしようとするトヨタの挑戦から、今後も一刻も目が離せない状況が続くでしょう。
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