2019年11月13日、自民党の財政再建推進本部は、私たちの生活に直結する日本円の価値と信頼をいかに守るかを議論する「円信認維持プロジェクトチーム(PT)」を立ち上げました。本部長を務める岸田文雄政調会長のもと、宮沢洋一元経済産業相が座長に就任し、通貨としての「信認」を維持するための具体的な施策を検討し始めました。SNS上では「円安や円高にどう影響するのか」「老後の資産価値に直結する重要な議論だ」といった、期待と不安が入り混じった声が数多く寄せられています。
そもそも通貨の「信認」とは、そのお金が将来にわたって価値を持ち続けると世界中の人々から信頼されている状態を指します。もしこの信頼が揺らげば、円の価値は暴落し、輸入品の価格高騰や国家としての支払い能力への疑念を招くでしょう。岸田氏は会合の中で、円の安定を保つためには、国の家計簿を立て直す「財政再建」が不可欠であるという認識を示しました。国の借金が膨らみ続ける中で、円が引き続き「安全な資産」として認められ続けるための処方箋を、2020年夏までにまとめる方針です。
リスク回避の「円買い」は続くのか?国際通貨の荒波に挑む専門家たちの視点
今回の初会合には、一橋大学大学院の小川英治教授をはじめ、財務省や日本銀行の担当者も一堂に会しました。これまで日本円は、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題といった世界情勢が不安定になるたびに、スイスフランと並んでリスクを避けるための「避難先」として選ばれてきました。市場が混乱すると円が買われて円高が進むというお馴染みの構造が、果たして今後も維持されるのかという点は、投資家だけでなく輸出入に携わる多くの企業にとっても極めて関心の高いテーマといえるはずです。
私自身の見解としては、現在の円高傾向はあくまで消去法的な選択に過ぎず、日本経済の地力が評価されているわけではないという点に危機感を覚えます。宮沢座長が「円が買われる要素を分析したい」と語ったように、見せかけの安定に甘んじることなく、持続可能な財政政策を打ち出すことは急務です。単なる政治的なパフォーマンスに終わらせず、市場関係者や有識者の厳しい目を取り入れた実効性のある提言を期待したいところです。2020年夏の報告書が、日本経済の未来を占う重要な指針となることは間違いありません。
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