【2019年最新】東京地区の鉄スクラップ価格が4カ月ぶり反発!海外市場の連動と今後の鋼材需要を徹底解説

2019年11月21日、日本の建設やインフラを支える鉄鋼業界にひとつの転換点が訪れました。建築資材などの原料となる「鉄スクラップ」の価格が、東京地区において約4カ月ぶりに反発へと転じたのです。現在、電炉メーカーが買い取る標準的な等級「H2」の価格は、1トンあたり2万3500円前後で推移しており、先週の前半と比較して約4%も上昇しています。

SNS上では「ようやく底を打ったか」「製造コストへの影響が心配」といった、市況の変化に敏感な反応が数多く見受けられます。そもそも「電炉(でんろ)」とは、電気の力で鉄スクラップを溶かして新しい鉄製品を作る設備のことで、環境負荷が低いリサイクル手法として注目されています。この電炉の「エサ」とも言えるスクラップ価格が動くことは、産業界全体にとって非常に大きな意味を持つのです。

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海外市場の熱気が日本へ波及!輸出入札も8カ月ぶりのプラス

今回の価格上昇の背景には、海外市場の活発な動きがあります。2019年に入り、米中貿易摩擦の影響で世界的に鋼材需要が冷え込むとの見方が強まり、鉄スクラップの相場は春先から厳しい下落基調にありました。しかし、あまりの安値に「買い時」と判断したトルコやベトナムなどの海外勢が、2019年10月半ばから買いを入れ始めたことで、国際価格が反発し始めたのです。

日本産の鉄スクラップも、輸出市場で「割安感」が際立ったことで引き合いが強まりました。実際に、2019年11月12日に行われた関東鉄源協同組合の輸出入札では、平均落札価格が8カ月ぶりに上昇を記録しています。この輸出価格の動きに呼応する形で、国内最大手の東京製鉄も宇都宮工場での買値を引き上げるなど、市場全体にポジティブな波及効果が広がっています。

編集部の視点:市況の回復は本物か?不透明な鋼材需要の行方

4カ月ぶりの反発というニュースは明るい兆しに見えますが、手放しで喜ぶのはまだ早いかもしれません。鉄スクラップ商社の担当者からは「国内電炉の増産意欲は依然として限定的」との慎重な声も漏れています。鉄スクラップの価格は上がっても、肝心の製品である「鋼材」自体の需要が国内外で伸び悩んでいるという、歪な構造が残っているからです。

個人的には、今回の反発はあくまで「安値による一時的な買い戻し」の側面が強いと感じています。米中対立などの地政学リスクが解消されない限り、本格的な需要回復には時間がかかるでしょう。今は市場の過熱を期待するよりも、2019年後半から2020年にかけての景気動向を冷静に見極めるべき局面です。鉄鋼市況の「真の春」が来るまで、予断を許さない状況が続きそうです。

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