スウェーデンに本拠を置く通信機器の世界的リーダー、エリクソン社は2019年11月25日、私たちの生活を劇的に変える次世代通信規格「5G」の未来予測を発表しました。これによると、2025年末までに世界の5G契約数は、なんと26億件にまで達する見込みです。現在、世界各地で商用化の波が押し寄せており、数年後には携帯電話契約全体の約3割を5Gが占めるという、驚くべきスピードでの普及が予測されています。
SNS上では、この劇的な変化に対して「ついに映画のようなVR体験が日常になるのか」「通信制限から解放される未来が待ち遠しい」といった期待の声が数多く寄せられています。5Gは単なる「速いインターネット」ではありません。4Gの約100倍という超高速通信に加え、遅延がほとんどない「低遅延」、多くの機器を同時に繋げる「多接続」が大きな特徴です。これにより、これまで想像の世界だった技術が、いよいよ現実のものとなります。
データ通信量は3倍以上に!VRや自動運転が変える日常
エリクソンが公開した「モビリティー・リポート」の最新版を読み解くと、19年末には約1300万件だった5G契約が、2025年末にはその200倍となる26億件へと急増する計算です。これに伴い、スマートフォン1台あたりの月間平均データ通信量も、現在の7.2ギガバイトから24ギガバイトへと、3倍以上に膨れ上がるでしょう。動画視聴はもちろん、仮想現実(VR)などの大容量コンテンツが、より手軽に楽しめるようになるからです。
5Gの本質は、私たちの社会を支える「インフラ」の進化にあります。高解像度の映像を瞬時に送受信できるため、遠隔地からの医療手術や、自動車の完全自動運転を実現するための基盤となるのです。私自身の意見としても、この技術革新は単なる娯楽の域を超え、労働力不足や地域格差といった社会問題を解決する鍵になると確信しています。日本でも2020年から本格的なサービス開始が予定されており、まさに時代の転換点に立っています。
セキュリティと国際情勢のジレンマが生む課題
一方で、5Gの普及には大きな課題も横たわっています。膨大な個人情報や機密データがやりとりされるため、これまで以上に強固なセキュリティ対策が求められる点です。現在、アメリカは安全保障の観点から中国の華為技術(ファーウェイ)製品を排除するよう各国に働きかけています。しかし、欧州の英国やドイツでは、すでに同社の機器を用いてサービスを開始しているのが実情であり、整備の遅れを懸念する声も根強く存在します。
最先端の技術を優先するか、それとも安全保障を最優先にするか。この米欧の温度差は、今後の産業発展のスピードを左右する重大な局面といえるでしょう。インフラ整備が遅れれば、その国の産業競争力が停滞するリスクもあります。私たちは、便利な未来を享受する一方で、こうした国際的なパワーバランスの変化にも注意深く目を向けていく必要があります。技術の進化と政治的な安定が両立することこそが、理想的な5G社会の実現への近道です。
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