パソコン市場に大きな激震が走るニュースが飛び込んできました。レノボ・ジャパンは2020年2月より、山形県にある米沢事業場にて、企業向けの受注生産(BTO)を開始すると発表しました。これまで同ブランドのデスクトップPCは中国などの海外拠点で組み立てられていたため、注文から手元に届くまでに数週間を要するのが当たり前でした。しかし、今後は最短5営業日という驚異的なスピードで納品される体制が整うことになります。
今回、生産の拠点となるのは、傘下のNECパーソナルコンピュータが誇る米沢事業場です。ここは古くから「ものづくりの聖地」として知られ、高い品質管理能力を誇っています。ここに新設された専用ラインでは、顧客のニーズに合わせて部品を効率よく組み合わせていく「CTO(Configure To Order)」方式が採用されます。個々の業務に最適なスペックを、国内生産ならではの信頼性とスピード感で提供できるようになったのは、ユーザーにとって最大のメリットでしょう。
国内生産という信頼の付加価値
レノボといえばノートPCのイメージが強いかもしれませんが、今回の施策はデスクトップ市場の需要を強力に掘り起こす狙いが見て取れます。SNS上でも「レノボが米沢で作られるなら、保守や納期への不安がなくなる」「ThinkCentreの米沢モデルは熱い」といった期待の声が数多く寄せられています。単なる「海外メーカー」から、日本のビジネス環境に深く根ざした「ローカルなパートナー」へと進化しようとする姿勢は、競合他社にとっても大きな脅威となるはずです。
日本国内では、パナソニックやVAIOといったメーカーが「メイド・イン・ジャパン」を掲げ、カスタマイズ性の高いPCを展開して人気を博しています。レノボはすでにNECや富士通ブランドで国内生産のノウハウを持っていましたが、ついに自社ブランドでもそのカードを切ってきました。2019年11月18日現在の発表によれば、初年度は数万台の出荷を見込んでおり、状況に応じてラインの増強も視野に入れているとのことです。
編集部としての視点ですが、この「スピード」と「国産の安心感」の融合は、今の日本企業が最も求めている要素だと言えます。働き方改革が進む中、ITインフラの刷新に時間をかけている余裕はありません。レノボが持つ圧倒的なコストパフォーマンスに、米沢クオリティの短納期が加われば、法人向けPC市場の勢力図が塗り替えられる可能性は極めて高いでしょう。今後の展開から、ますます目が離せそうにありません。
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