2022年度都立高入試から「スピーキングテスト」導入へ!タブレット活用のプレテストで見えた英語4技能化の光と影

日本の英語教育が、大きな転換期を迎えようとしています。東京都教育委員会は2019年11月18日、2022年度の都立高校入試から本格導入される「英語スピーキングテスト」のプレテストを公開しました。これまで重視されてきた「読む・聞く・書く」という力に加え、ついに「話す」力が公立高校入試の合否を左右する時代がやってくるのです。

今回の試行調査は、2019年11月7日から2022年12月21日にかけて、都内の公立中学校77校、約8000人の生徒を対象に実施されます。2019年11月18日に行われた公開テストでは、中学3年生たちがタブレット端末とイヤホンマイクを使い、真剣な表情で英語の発話録音に臨んでいました。ICT機器を駆使したこの新しい試験形式は、まさに教育現場のデジタル化を象徴する光景と言えるでしょう。

SNS上では「ついに実戦的な英語力が評価されるのか」と期待の声が上がる一方で、大学入学共通テストでの民間試験活用が見送られた経緯もあり、「公平性は保たれるのか」「採点の基準がブラックボックスにならないか」といった不安の声も渦巻いています。編集部としても、スピーキング能力の向上は喜ばしい反面、受験生の負担や地域格差が生じないか、慎重な議論が必要だと感じています。

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ベネッセと共同開発した「GTEC」ベースの試験方式

この試験は、民間試験「GTEC」を運営するベネッセコーポレーションと東京都が共同で開発しました。生徒がタブレットに録音した音声データを後日同社が採点する仕組みとなっており、公立中学3年生の受験料は東京都が全額負担します。民間企業が深く関わることで、高度な判定ノウハウを導入できるメリットがある一方、教育の公平性を民間委託に委ねることへの懸念も残されています。

ここで注目したいのは「英語4技能」という考え方です。これは、英語を適切に使いこなすために必要な「聞く・話す・読む・書く」の4つの力のことを指します。従来の日本の入試は、文法や長文読解に偏りがちでしたが、今回の導入によって、中学校での学習指導がよりコミュニケーション重視へとシフトしていくことは間違いありません。

実際にテストを受けた中学3年生からは「対策の訓練をすれば、話す力が身につく」と前向きな意見が聞かれましたが、下級生からは「勉強する時間が増えて不安」という本音も漏れています。専門家からは、間違いを恐れずに話す姿勢が重要である一方、試験という枠組みが「ミスをしないこと」への過度な執着を生み、本来の流暢さを阻害するのではないかという鋭い指摘も上がっています。

2020年度には対象を都内の全中学3年生、約8万人へと拡大する計画です。採点の客観性をどう担保するのか、そして学校現場での指導体制をどう整えるのか。2022年度の本格導入に向け、東京都がどのような課題解決策を提示するのか、今後の動向から目が離せません。英語を「知識」から「道具」へと変えるための挑戦が、今まさに始まっています。

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