早稲田大学高等学院で学んだ「時給80円」の衝撃!ココン社長・倉富佑也氏が語る起業の原点とビジネスの真実

サイバーセキュリティの最前線を走るココンの創業者、倉富佑也社長。弱冠27歳にして業界を牽引する彼が、そのビジネスの基礎を築いたのは早稲田大学高等学院での日々でした。特に彼が直面した「時給80円」という衝撃的な現実は、単なる思い出話を超えた、商売の厳しさを物語る貴重な教訓となっています。

2019年11月19日、彼は自身の母校での活動を振り返りました。早大学院は生徒の自主性を重んじる校風で知られていますが、倉富氏は空手部での心身の鍛錬と並行して、「スチューデント・カンパニー・プログラム(SCP)」という模擬会社経営に挑みます。そこで彼は、机上の空論ではない「稼ぐことの難しさ」に直面したのです。

このSCPとは、生徒が実際に会社を立ち上げ、1年間の運営を通じて利益を追求する本格的な体験学習プログラムのことです。倉富氏らのチームは、全国の高校生へ配布する「無料誌」の発行を事業に据えました。収益源は、高校生向けの商品を展開する企業から獲得する広告費のみ。彼はその最前線である営業担当を任されました。

ネット上で当時の活動が話題になると「高校生でそこまでやるのか」と驚きの声が上がります。しかし、その実情は泥臭いものでした。営業電話は経費管理を徹底するため、公衆電話からテレホンカードを使ってかけていたのです。折り返しの電話も受けられない不自由さの中、地道なアプローチを繰り返す日々が続きました。

3万部を発行し、売上は数百万円に達しましたが、配送費などの経費が利益を圧迫します。最終的に彼が手にした報酬は、わずか数千円でした。労働時間で割れば「時給80円」という計算になります。この経験から、ビジネスモデルが健全でなければ努力は報われないという、残酷なまでの本質を学んだのでしょう。

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戦略的思考で勝ち取った生徒会長の座と苦い教訓

模擬経営での失敗を糧に、倉富氏はさらなる挑戦を選びます。それが生徒会長にあたる「中央幹事長」への立候補でした。早大学院の中央幹事会は、年間約1500万円もの予算配分権を持つ組織です。彼は経営者に必要な調整能力や組織運営を学ぶため、5人が乱立する激戦の選挙戦に身を投じました。

知名度の低さを自覚していた彼は、極めて戦略的な選挙運動を展開します。校内をポスターで埋め尽くし、休み時間は各教室を回って演説を敢行。さらにラグビー部などのマンモス部活の部長を味方につけるなど、組織票の固め方も抜かりありません。この「勝つための徹底した準備」こそ、起業家としての片鱗を感じさせます。

SNSでは「この頃からマーケティング能力が凄まじい」と称賛される一方で、彼自身は当時の公約に反省を込めています。自販機や食堂の値下げといった学生に有利な施策を次々と実現しましたが、無理な値下げが原因で食堂業者が撤退。結局、価格が元に戻るという本末転倒な結果を招いてしまったのです。

このエピソードからは、一方的な利益追求が持続可能なサービスを壊すという、市場経済のリアルが伝わってきます。現在のココンの躍進は、これら「時給80円の挫折」や「食堂業者の撤退」といった、10代の頃に肌で感じた失敗体験が強固な土台となっていることは間違いありません。

若い世代がビジネスを志す際、どうしても華やかな成功ばかりに目が行きがちです。しかし倉富氏のように、泥臭い営業や失敗した公約から「なぜ失敗したのか」を突き詰める姿勢こそが、真のリーダーを育てるのではないでしょうか。彼の歩みは、教育現場における実戦経験の重要性を改めて提示しています。

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