かつて日産自動車の救世主として称賛されたカルロス・ゴーン被告が、2018年11月19日の衝撃的な逮捕からちょうど1年を迎えました。現在65歳の彼は、2019年11月19日の午前中に都内の弁護士事務所へ姿を現しましたが、詰めかけた報道陣に対して一言も発することなく、静かに建物へと消えていったのです。
沈黙を守る本人に代わり、同日、弁護団は世間を揺るがす強気な声明を発表しました。その内容は「ゴーン氏は完全に無実であり、真実に反する不当な嫌疑に対しては、最後まで断固として戦い抜く」という非常に力強いメッセージです。逮捕から365日が経過しても、彼の闘志は全く衰えていないことが伺えます。
検察と日産の「不適切な連携」を鋭く追及
弁護団が特に厳しく批判しているのは、検察当局の捜査手法と中立性の欠如です。声明によれば、今回の捜査は経済産業省や日産関係者が深く関与して進められた、いわば「官民一体の排除工作」であると主張されています。検察が日産による不透明な内部調査を鵜呑みにしている一方、被告の無実を証明する証言を軽視しているというのです。
さらに、この一連の騒動が日産という企業そのものに回復不能なダメージを与え、株主の価値を著しく損ねたと弁護団は断じています。法曹界の専門用語である「特別背任」とは、会社のために働くべき立場の人が、自分の利益のために会社に損害を与える罪のことですが、弁護団はむしろ日産側が彼を陥れることで会社に泥を塗ったと考えているのでしょう。
SNSでも物議を醸す「妻との接触禁止」という試練
SNS上では、保釈条件として妻のキャロルさんとの接触が一切禁じられている現状に対し、「あまりにも非人道的ではないか」という批判の声や、「人質司法の典型だ」といった反響が数多く寄せられています。声明でも、ゴーン氏が潔白を証明し、愛する家族と再会できる日を心から待ち望んでいる切実な胸の内が明かされました。
私個人の見解としても、たった一人の経営者にこれほど巨大な権力が集中していたことの弊害は否めませんが、司法が特定の意図を持って動いているのだとしたら、それは法治国家として看過できない問題です。有価証券報告書の不実記載から特別背任へと広まったこの複雑な事件は、2020年春にも始まるとされる裁判で、ついに真実の舞台へと移ることになります。
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