2019年12月04日、世界女子ハンドボール選手権で、日本代表「おりひめジャパン」は北欧の強豪スウェーデンと激突しました。勝てば1次リーグ突破が確定するという大一番に、会場のボルテージは最高潮に達しています。立ち上がり、日本はまさに「番狂わせ」を予感させる圧倒的なパフォーマンスを披露してくれました。
試合開始直後、日本の武器であるアグレッシブな守備が冴え渡ります。ウルリク・キルケリー監督が「欧州勢を混乱させる鍵」と語っていた通り、中央のディフェンダーが果敢に前方へ飛び出すプレスで相手のパスワークを封じました。高い位置から圧力をかけるこの戦術は、相手のミスを誘い、速攻へと繋げる日本が得意とするプレースタイルです。
開始わずか7分あまりで5対1というリードを奪い、番狂わせを期待するファンの熱狂はSNS上でも加速しました。「日本、めちゃくちゃ強い!」「このまま勝ちきってほしい」といった興奮の声が溢れ、スウェーデン相手に主導権を握る展開に日本中が釘付けとなります。しかし、ここからプロとしての意地を見せる強豪国の底力が牙を剥きました。
立ちはだかった「世界」の壁と地力の差
スウェーデンは日本の高い守備ラインを冷静に分析し、その裏にある弱点を見逃しませんでした。センターバックを中心にサイドやポストプレーを効果的に使い、日本の守備網を切り崩していきます。特に10分過ぎ、日本が「2分間退場」で数的不利に陥った瞬間の攻防が勝負の分かれ目となりました。この隙を逃さず3連続失点を喫し、逆転を許します。
ハンドボールにおける「2分間退場」とは、ラフプレーなどに対する罰則で、その間チームは1人少ない状態で戦わなければなりません。この数的不利な時間をスウェーデンは完璧に利用しました。キルケリー監督が「フルタイムのプロとセミプロの差」と振り返ったように、高さ、パワー、そして土壇場での経験値において、相手が一枚上手だったと言わざるを得ないでしょう。
後半も日本は連続得点で一時4点差まで詰め寄る粘りを見せましたが、反撃も長くは続きませんでした。石立真悠子選手が語った「悪い時間帯の立て直し」こそが、今の日本に課せられた最大の宿題です。安定した戦いを継続する難しさを痛感した一戦でしたが、格上相手に通用した序盤の攻撃は、決して無駄ではないと私は確信しています。
シュート成功率が52%に留まった点は課題ですが、主将の永田しおり選手は「自分たちのミスを修正すれば次は勝てる」と力強く宣言しました。1次リーグ突破は目前に迫っています。世界に衝撃を与えたあの開始7分の勢いを、次は60分間貫いてほしいものです。日本代表の進化を信じ、私たちは最後までエールを送り続けましょう。
コメント