私たちの生活に欠かせないスマートフォンですが、その契約を巡る驚きの事件が明らかになりました。警視庁捜査2課は2019年12月5日までに、横浜市に拠点を置く携帯電話販売代理店「ウォーターワン」を書類送検したのです。容疑は携帯電話不正利用防止法違反で、国が出した業務改善の命令に従わなかったことが原因とされています。
この法律は、犯罪に携帯電話が使われるのを防ぐため、契約時の本人確認を厳格に行うよう定めたものです。今回のケースは、行政からの「是正命令(ぜせいめいれい)」に違反したとして立件された全国初の事例となりました。是正命令とは、不適切な運営を行う業者に対し、国が「ルールを守りなさい」と強制力を持って下す指示のことを指します。
巧妙な手口と巨額の詐欺被害
同社が行っていた不正の手口は極めて悪質で、持ち主が紛失したり盗まれたりした運転免許証の情報を悪用するものでした。2017年1月1日から2019年1月31日までの約2年間にわたり、およそ600回線もの契約を不正に結んでいたことが判明しています。これほど大量の回線が、持ち主の知らないところで勝手に作られていた事実に恐怖を禁じ得ません。
不正に契約された携帯電話は、案の定、高齢者などを狙う特殊詐欺の道具として闇に流れていきました。これらの端末が引き起こした詐欺被害の総額は、約1億3000万円にも上ると推計されています。SNS上では「本人確認をすべき店が犯罪を手助けしてどうするのか」といった怒りの声や、個人情報の管理に対する不安を訴える投稿が相次いでいます。
販売店側が売上を優先し、本来の役割である「防波堤」としての機能を放棄した罪は非常に重いと言えるでしょう。私たちは自分自身の身を守るためにも、免許証などの貴重品の管理を今一度徹底する必要があります。また、こうした悪徳業者を排除するために、今回のような警察の厳格な摘発が進むことは、社会の安全を守る上で大きな一歩となるはずです。
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