凸版印刷株式会社は2019年12月05日、電気を流したときだけ視線を遮る不透明な状態に変化する、画期的な液晶調光フィルムの量産技術を確立したと発表しました。この技術は、普段は景色が見える透明な状態を維持し、必要な時だけスイッチ一つでプライバシーを保護できる「リバースモード」と呼ばれるものです。
これまでの調光フィルムは、透明にするために常に電気を流し続ける必要がありましたが、今回の新開発によってその常識が覆されます。透明な時間が長いオフィスや住宅の窓に導入すれば、大幅な節電効果が期待できるでしょう。この魔法のような技術に対して、SNS上では「ついに未来の窓がやってきた」「車中泊やオフィス会議に最適」といった期待の声が続々と上がっています。
薄さ0.26ミリに秘められた驚きの仕組みと安全性
この製品の名称は「LC MAGIC(エルシーマジック)リバースモード」と名付けられました。構造としては、PET樹脂で作られた極薄フィルムの間に、特殊な液晶材料を閉じ込めたサンドイッチのような形状をしています。液晶とは、液体と固体の中間のような性質を持つ物質で、電圧を加えることでその分子の並び方が劇的に変化し、光の通り方をコントロールできるのです。
驚くべきはその柔軟性で、厚さはわずか0.26ミリメートルしかありません。非常に薄く曲げやすいため、平らなビル壁面だけでなく、自動車のフロントガラスのような複雑なカーブを描く場所にもぴったりと貼り付けることが可能です。これまで施工が難しかった場所への導入も、この薄さによって現実味を帯びてきたといえます。
特筆すべきは、万が一の事故や停電で電力が途絶えた際の挙動です。不通電時には自動的に透明な状態へと戻る設計になっており、視界の確保が最優先される自動車や鉄道といった輸送機器において、抜群の安全性を発揮します。パニックになりやすい緊急時でも、外の様子が確認できる点は非常に優れた配慮だと私は強く感じます。
2021年に向けた市場拡大と今後の展望
リバースモードの技術自体は2016年に開発されていましたが、品質を安定させて大量生産を行うには高度な技術力が必要でした。凸版印刷はこの課題をクリアし、ムラのない高品質な製品を安定供給できる体制を整えたのです。2021年までには、関連する受注を含めて約20億円という意欲的な売上目標を掲げており、その本気度が伺えます。
価格はオープン価格となっており、貼り付ける面積や形状によって変動しますが、カスタマイズ性の高さは大きな魅力でしょう。省エネ性能と高いデザイン性を両立させたこのフィルムは、建築業界や自動車業界において、次世代のスタンダードとして急速に普及していくに違いありません。私たちの生活空間をより快適にする、素晴らしい発明の門出を歓迎したいですね。
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