東北の要所である仙台市において、市民の生活を支えるインフラの大きな転換期が訪れようとしています。2019年07月から議論を重ねてきた「有識者委員会」は、2019年12月06日にガス事業の民営化に関する答申書を郡和子市長へ提出しました。この歴史的な一歩により、長らく市営として親しまれてきたガス事業が、いよいよ民間企業の活力を取り入れる新時代へと舵を切ることになります。
今回の答申で注目すべきは、2022年度の上半期を目途とした事業譲渡の実施です。経営の自由度が高い「事業譲渡方式」が採用される見通しとなっており、民間ならではの柔軟なアイデアが期待できるでしょう。SNS上では「民間ならではの新しいサービスが楽しみ」という期待の声がある一方、「料金がどうなるのか不安」といった生活に直結する懸念も散見され、市民の関心は非常に高まっています。
民営化の柱として、まずは「安全・安心なガスの安定供給」が最優先事項として掲げられました。さらに、市民にとって嬉しいポイントは、電気とガスのセット販売といった新しいサービスの展開が想定されていることです。現在のガス料金を上限とする方針も示されており、家計に優しい仕組みが守られる見込みです。このように、公共性を維持しつつ利便性を高める姿勢は、市民の不安を払拭するために不可欠な要素だと言えるでしょう。
地域経済を支える新たな拠点と今後のスケジュール
新たなガス事業会社は仙台市内に本社を置くことが条件とされており、地元の雇用創出や経済の活性化も視野に入っています。ここでいう「コンソーシアム」とは、複数の企業が共同で事業を行う連合体のことを指しますが、今回の譲渡先としてもこうした企業連合が想定されています。単独企業では成し得ない幅広いサービス提供や、強固な経営基盤の構築が、地域のインフラを守る鍵となるはずです。
気になる今後のスケジュールですが、2019年度中に「ガス事業民営化計画」が策定される予定です。続く2020年度には募集要項が公表され、いよいよ優先交渉権者の選定に向けた審議が本格化します。2021年度の契約締結を経て、2022年度の譲渡を目指すという緻密な計画が進んでいます。375億円を超える企業債、いわゆる「自治体が事業のために負っている借金」の返済も大きな課題ですが、最低譲渡価格の設定により健全な経営移行が図られるでしょう。
筆者の私見としては、インフラの民営化は単なるコスト削減ではなく、地域社会をアップデートする絶好の機会だと考えています。特にエネルギー供給の多様化が進む現代において、民間のノウハウによる「攻めの経営」は、結果として市民に還元される利益を最大化するはずです。仙台市がこれまで培ってきた信頼と、民間企業の革新性が融合することで、全国に誇れる新しい都市インフラのモデルが誕生することを心より期待しています。
コメント