世界経済の荒波に揺れる2019年度設備投資!製造業の慎重姿勢と非製造業の底堅い戦略

2019年12月01日、日本経済の先行きの舵取りが問われる重要なデータが明らかになりました。日本経済新聞社が発表した2019年度の設備投資動向調査によると、全産業の投資額は当初の勢いから一転し、計画比で1.3%減少する見通しです。世界を揺るがす米中貿易摩擦の長期化が影を落とし、多くの企業が「攻め」から「守り」へと戦略をシフトし始めている様子がうかがえます。

設備投資とは、企業が将来の利益を生み出すために、工場や機械、システムなどの有形・無形の資産へ資金を投じることを指します。今回の調査は上場企業を含む有力企業1098社を対象に実施されましたが、その総額は30兆3020億円に達する見込みです。前年度比では8.6%増と3年連続のプラス成長を維持しているものの、当初の強気な計画からは一歩退いた形となり、経営者の心理的な冷え込みが懸念されるでしょう。

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製造業の苦悩と大手企業の投資抑制

特にブレーキが目立つのは、これまで日本経済を牽引してきた自動車や電機といった製造業の分野です。大手部品メーカーのアイシン精機は、2019年度の投資を当初計画から300億円も削減し、3200億円に留める決断を下しました。主力の変速機需要が中国市場で落ち込んでいることが要因で、伊勢清貴社長も顧客との調整によって計画を先送りせざるを得ない現状を吐露しています。

同様にホンダも四輪車の世界生産体制を見直す中で、投資を500億円減らす方針を固めました。さらにパナソニックにおいても、スマートフォン関連や車載用電池などの成長分野でさえも投資を抑える動きが見られます。津賀一宏社長が語るように、顧客側の投資意欲の減退が直接的な影響を及ぼしており、サプライチェーン全体に慎重な空気が蔓延している状況は、SNS上でも「景気の転換点か」と大きな注目を集めています。

非製造業の輝きと今後の展望

一方で、非製造業は依然として力強い歩みを見せており、当初計画を0.7%上回る堅調ぶりを見せています。例えばJR東日本では、来年に控えた東京五輪に向けたバリアフリー化の推進など、国内インフラ整備に2019年度比で20%を超える大幅な増額投資を断行しています。こうした内需型企業の投資は、老朽化設備の更新需要も相まって、冷え込む日本経済の下支え役として期待されるでしょう。

しかし、企業の収益力自体には陰りが見え始めています。2019年04月から09月期における上場企業の純利益は前年比で14%も減少しており、稼ぐ力が弱まれば、さらなる投資の絞り込みも現実味を帯びてきます。私個人の見解としては、短期的なコストカットはやむを得ない反面、次世代の競争力を左右するR&D(研究開発)への投資まで凍結してしまえば、将来の成長機会を逸してしまうのではないかと危惧しています。

第一生命経済研究所の専門家も、2020年度にかけて設備投資がさらに鈍化する可能性を示唆しています。企業各社には、目前の不透明感に惑わされすぎず、持続可能な成長を見据えたバランスの良い投資判断が求められる局面といえるでしょう。SNSでは「今のうちに内部留保を吐き出すべき」という厳しい声も上がっており、企業の決断に対する国民の視線はかつてないほど厳しくなっています。

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