無人駅が「ものづくりの聖地」へ!燕三条の職人と3Dプリンターが駅舎を変える地域活性化の挑戦

静寂に包まれた無人駅が、クリエイティビティ溢れる熱い拠点へと変貌を遂げようとしています。新潟県三条市に位置するJR信越本線の帯織駅は、1986年より無人化され、現在は1時間に1本ほどしか停車しない静かな場所です。しかし、2019年12月10日現在、この駅を舞台に燕三条の技術力を結実させる画期的なプロジェクトが進行しています。地元の精鋭9社が手を取り合い、駅舎を「ものづくり交流拠点」として再生させる計画なのです。

SNS上では「無人駅に3Dプリンターがあるなんてワクワクする」「職人さんに直接教わってみたい」といった期待の声が続々と上がっています。閑散とした駅前をあえて選んだこの取り組みは、単なる施設建設に留まりません。そこには、世界に誇る「燕三条ブランド」を次世代へ繋ぎたいという、地元の熱い想いが込められています。地域住民や遠方からの訪問者が交差する、新たな産業の芽を育むプラットフォームの誕生が間近に迫っています。

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プロの技術をシェアする「エキラボ」の全貌

2020年7月末の開業を目指す新拠点の名称は「Eki Lab(エキラボ)」と名付けられました。この施設は大きく2つの機能を備えています。まず、旧駅長室を活用する「設計ブロック」では、プロのデザイナーから「CAD(キャド)」の操作方法を学べます。CADとは、コンピュータを用いて設計図を作成するツールのことで、現代のものづくりには欠かせない技術です。これを使えば、頭の中のアイデアを正確なデジタルデータとして描き出すことが可能になります。

一方、駅の駐車場に新設される「工場ブロック」は、まさに実践の場です。最新の3Dプリンターやレーザー加工機、溶接機が完備されており、設計図を即座に形にできる環境が整っています。3Dプリンターは、樹脂などを層状に積み重ねて立体物を作り上げる装置で、金型がなくても複雑な試作品をスピーディーに作成できるのが最大の魅力です。燕三条の熟練職人が常駐して助言をくれるため、初心者でも安心して創作に没頭できるでしょう。

無人駅の活用から始まる地方創生のニューモデル

今回のプロジェクトを牽引するのは、金属加工を手掛けるストカの斎藤和也氏です。斎藤氏は、この場所を「技術を鍛えるジム」にしたいと語ります。月額980円という手軽な料金設定で、学生や主婦、再就職を目指す方々が気軽にスキルを磨ける場を目指しています。単なる趣味の場ではなく、ここで学んだ設計技術が在宅ワークや新しい仕事へと繋がる、実利を伴った人材育成の拠点となることが期待されています。

私個人としては、この「目的型」の駅活用に大きな可能性を感じています。従来の無人駅活用は、カフェや直売所といった「立ち寄り型」が主流でしたが、エキラボは「わざわざそこへ行く理由」を創出しています。クラウドファンディングで330万円を超える支援を早々に集めた実績も、このコンセプトへの共感の証でしょう。2020年3月中には内装工事も始まり、燕三条の未来を象徴する場所が着実に形作られていくはずです。

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