岡山名物「きびだんご」の老舗・広栄堂が本店を刷新!食の未来を創るオープンイノベーション拠点へ

岡山を代表する銘菓「きびだんご」のルーツを支えてきた老舗、広栄堂が大きな転換期を迎えています。1856年の創業以来、伝統の味を守り続けてきた同社ですが、2019年12月21日に岡山市の中納言本店を全面改装オープンすることを決定しました。今回のリニューアルは単なる店舗の建て替えに留まりません。地域の食文化を次世代へと繋ぐ「情報発信基地」としての役割を担い、岡山ブランドを世界へ轟かせるための挑戦がここから始まります。

新しく生まれ変わる本店は、岡山城や後楽園といった歴史的名所にほど近い場所に位置しています。総工費2億円を投じた木造2階建ての店舗は、床面積を従来の約1.6倍に拡張しました。一歩足を踏み入れれば、スギやマツの香りが漂い、吹き抜けから差し込む柔らかな光が訪れる人を包み込みます。SNS上では「老舗の新しい姿が楽しみ」「歴史ある街並みにどう調和するのか期待している」といった声が寄せられており、早くも地元の関心を集めているようです。

今回の改装で最も注目すべきは、2階に新設された「koeidō food design labo」でしょう。ここは専門用語でいう「オープンイノベーション」を実現するための場所です。これは、自社だけの技術に閉じこもらず、外部の料理人や地域住民の知恵を融合させて、今までにない価値を生み出す仕組みを指します。アイランドキッチンを備えたこのラボでは、地元の料亭とタッグを組んだメニュー開発などが予定されており、消費者の生の声をダイレクトに反映させた商品開発が期待できそうです。

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五感で楽しむライブキッチンと、未来を見据えたブランディング

1階に目を向けると、そこには洗練されたカフェスペース「廣榮堂茶房 ひねもす」が広がっています。注文を受けてから目の前で調理を行う「ライブキッチン」スタイルを採用しており、出来立ての和菓子や、おにぎりと味噌汁のセットを堪能できるのが魅力です。シンプルながらも高級感のある食器や大理石のカウンターは、日常を忘れてゆったりとした時間を過ごしたい大人世代に寄り添うデザインとなっています。物販スペースも以前の約4.7倍に広がり、買い物の楽しさも格段に向上しました。

武田浩一社長は、この新拠点が単なる売上拡大のためだけではなく、将来の海外展開を見据えた人材育成の場になると確信しています。現在、同社は毎月2種類の新作を発表するほど開発に精力的ですが、このラボが稼働することでそのスピードと質はさらに磨かれるでしょう。伝統を守ることは、変化し続けることと同義です。江戸時代から続く「きびだんご」という文化を、現代のニーズに合わせて再定義しようとする広栄堂の姿勢には、編集部としても強い感銘を受けました。

2019年12月17日から20日にかけては内見会が開催され、いよいよ21日にグランドオープンを迎えます。岡山が誇るべき和菓子の伝統が、新しい感性と出会うことでどのような化学反応を起こすのでしょうか。初年度の目標売上高は5000万円と掲げられていますが、数字以上の価値がこの場所から生まれるのは間違いありません。岡山の中心部から発信される新しい「食のカタチ」を、ぜひその目と舌で確かめてみてください。

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