北九州を拠点に、洗練された黒い機体で人気を集める航空会社「スターフライヤー」が、新たな社内改革に乗り出しました。2019年12月11日、社員同士の絆を深めるためのイベント「朝カフェ」が、本社のカフェテリアで華やかに開催されたのです。
航空会社という組織は、空の上で働く客室乗務員や安全を支える整備士、そして地上で舵を取る管理部門など、専門職ごとに組織が独立しやすい傾向にあります。これをビジネス用語で「セクショナリズム」と呼び、部署間の壁が情報の共有を妨げる要因となることも少なくありません。
こうした課題を打破するために企画されたのが、今回の朝カフェです。これまではパンやコーヒーを配る形式がメインでしたが、この日は共にテーブルを囲み、対話を楽しみながら朝食を味わうスタイルへと進化を遂げました。
午前8時から午前10時までの間に、およそ100名の社員が会場を訪れ、同社を象徴する「黒」をモチーフにした特製のパンケーキを囲みました。経営陣も会議の時間を調整して参加するなど、役職の垣根を越えたフラットな対話の場が実現したことは、組織の風通しを良くする大きな一歩と言えるでしょう。
多角的な社内交流で高まる従業員満足度
SNS上では「黒いパンケーキがお洒落でスターフライヤーらしい」「朝から経営陣と話せるのは刺激的」といったポジティブな反応が広がっています。また、2019年11月からはスキルアップを目指すパソコン講座も月1回のペースで始まっており、学びを通じた交流も盛んです。
さらに2020年2月には、自分とは異なる部署の業務を実際に肌で感じる「他職場体験」の実施も予定されています。まずは客室乗務員の舞台裏を知ることからスタートするこの試みは、互いの専門性を尊重し合う文化を醸成する絶好の機会になるはずです。
スターフライヤーでは、若手や中堅社員が中心となった「ES向上委員会」が中心となり、自由な服装で働くカジュアルデーなどの斬新な企画を次々と打ち出しています。ここで言うESとは「Employee Satisfaction(従業員満足度)」を指し、社員の幸福がサービスの質に直結するという考えに基づいています。
私自身の視点としても、こうした「食」を通じたコミュニケーションは、メールや会議では生まれない偶発的なアイディアを育むために非常に有効だと感じます。社員が自社ブランドを愛し、互いを理解し合う姿勢こそが、同社の高い顧客満足度を支える真のエンジンとなっているのではないでしょうか。
コメント