2020年の東京五輪で追加競技として初採用されるスポーツクライミングが、今まさに「スピード出世」の真っ只中にあります。2019年12月13日、国際スポーツクライミング連盟(IFSC)のマルコ・スコラリス会長は、競技の普及と五輪改革の手応えについて熱く語ってくださいました。
東京五輪ではスケートボードやサーフィンと共に、海浜エリアの「アーバンクラスター」で開催されます。スコラリス会長は、この競技が「スポーツ・フォー・オール」という理念を具現化していると胸を張ります。若者だけでなく、あらゆる世代や障害の有無を超えて楽しめる点が最大の魅力でしょう。
SNS上では「五輪での実施が待ち遠しい」「若者向けのイメージだけど奥が深そう」といった期待の声が続々と上がっています。新旧のスポーツを繋ぐ架け橋として、クライミングは五輪の歴史に新たな風を吹き込む存在になりそうです。多様性を重視する現代において、これほど適した競技はありません。
改革の追い風と男女平等の精神
かつては五輪採用が危ぶまれた時期もありましたが、2014年に国際オリンピック委員会(IOC)が打ち出した改革案「アジェンダ2020」が大きな転換点となりました。これは持続可能性や男女平等、若年層への訴求を柱とした指針であり、クライミングの持つ特性と見事に合致したのです。
驚くべきことに、この競技は1985年の初大会時から賞金が男女同額でした。定款によって役員数も男女平等が保証されています。多くの国際競技団体が格差に悩む中、まさに先駆的な存在と言えるでしょう。こうした公平な姿勢が、五輪ファミリーとしての地位を揺るぎないものにしました。
「複合種目」からパリ五輪での分立へ
東京五輪では「ボルダリング」「リード」「スピード」の3種目を合わせた「複合(コンバインド)」で順位を競います。当初、経験の少ないスピードが含まれることに戸惑う選手もいたようです。しかし、これは将来的にメダル種目を増やすための戦略的なステップでした。
専門用語の「ボルダリング」は低壁をロープなしで登る技術を競い、「リード」は高壁をどこまで登れるか、「スピード」は登頂タイムを競う種目です。これらを掛け合わせる複雑なルールですが、2024年のパリ五輪ではスピードが独立し、2種目に分かれることが既に承認されています。
競技人口はかつての2500万人から1000万人以上増加し、ネット中継の視聴者数も数百万規模に達しています。私は、この爆発的な広がりこそがスポーツの本質的な力を示していると感じます。東京での成功が、次なるパリ大会、そして競技の未来を決定づける重要な鍵になるはずです。
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