壁を登る速さや技術を競うスポーツクライミングは、2020年の東京五輪で初めて採用される新競技として、今まさに世界中から熱い視線が注がれています。その舵取りを担う国際スポーツクライミング連盟(IFSC)のマルコ・スコラリス会長が、競技の未来と現状の課題について語りました。
この競技の大きな魅力は、性別に関わらず同じ条件で高みを目指す「男女平等」の先駆けである点でしょう。SNSでも「男女が共に輝けるスポーツとして素晴らしい」といった称賛の声が多く、多様性を重視する現代において象徴的な存在となっています。
しかし、華やかな盛り上がりの裏側で、現在は深刻な問題も浮上しています。2019年12月13日時点で、日本山岳・スポーツクライミング協会がIFSCを相手取り、スポーツ仲裁裁判所(CAS)へ提訴するという異例の事態に発展しているのです。
ここで注目すべき専門用語が、スポーツ界の裁判所とも言える「CAS(スポーツ仲裁裁判所)」です。これは、競技団体間のルール解釈の食い違いなどを中立な立場で解決するための国際機関であり、五輪代表の座を巡る最終的な判断が委ねられます。
論争の焦点は、東京五輪への「出場枠」に関する解釈の変更にあります。当初は世界選手権などの成績次第で、1国につき最大3名まで出場できると期待されていましたが、後にIFSC側が「2名まで」とルールを厳格化したことが混乱を招きました。
スコラリス会長は「係争中のため詳細は控えたいが、問題を早期に解決し、再び日本を含む各国と手を取り合って競技を発展させたい」と前向きな姿勢を見せています。早期の和解と、選手たちが迷わず壁に集中できる環境作りが切望されています。
私個人の意見としては、ルールというものは競技の根幹であり、それが二転三転することは、人生をかけて挑む選手たちにとってあまりに酷であると感じます。組織のメンツよりも、常に「アスリート・ファースト」の精神を優先してほしいものです。
五輪という最高の舞台で、日本代表の選手たちが納得のいく形で実力を発揮できるよう、透明性の高い選考基準が再確立されることを願って止みません。新競技の成功には、こうした組織間の信頼回復が不可欠な要素となるでしょう。
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