【2019年最新】トランプ政権に暗雲?米中貿易摩擦が招く景気後退の足音と弾劾リスクの行方

2019年12月2日現在、アメリカの政治・経済の中心地であるワシントンは、トランプ大統領に対する弾劾審議の話題で持ちきりとなっています。しかし、トランプ氏にとって真に頭を悩ませる火種は、政局争い以上に深刻さを増している国内経済の変調かもしれません。かつては力強い成長を見せていた米国経済ですが、足元ではこれまでの勢いに陰りが見え始めており、政権運営はまさに薄氷を踏むような危うい局面に立たされています。

2018年半ばには3.5%という高い伸びを記録していた国内総生産(GDP)ですが、直近では2%前後にまで減速しているのが現状です。このブレーキの主因となっているのが、長期化する米中貿易戦争に他なりません。季節調整済みの輸出額は2018年5月をピークに減少の一途をたどっており、特に中国との貿易においては輸出入ともに前年比で二桁の大幅なマイナスを記録するという異例の事態に陥っています。

こうした貿易の冷え込みは、企業の心理にも深刻な影を落としています。先行きへの警戒感から民間企業は設備投資に対して極めて慎重な姿勢を見せており、実際に設備投資の伸びは2期連続でマイナスという厳しい結果となりました。SNS上でも「トランプ氏の強気な貿易政策が、結果として自国の製造業を締め付けているのではないか」という懸念の声が広がっており、現場の閉塞感は無視できないレベルに達しているようです。

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製造業の不振と金融・財政政策の限界

さらに深刻なのは、実体経済を支える製造業のデータです。鉱工業生産は3年ぶりにマイナス圏へと沈み込み、景気の「体温計」とも呼ばれるISM製造業景気指数は、好不況の分岐点である50を割り込み続けています。ISM指数とは、企業の購買担当者にアンケートを行い、受注や生産の状況を数値化した指標のことです。これが50を下回るということは、現場レベルで「景気が悪化している」と感じる企業が多数派であることを示唆しています。

トランプ氏はこうした状況を打破するため、米連邦準備理事会(FRB)に対して大幅な利下げやドル安誘導を求める圧力を強めています。しかし、パウエルFRB議長は過去3回の利下げによって「景気循環の調整は完了した」との立場を崩しておらず、追加の金融緩和を期待するのは難しい状況です。本来であれば政府による減税やインフラ投資といった財政政策が期待される場面ですが、下院の主導権を民主党に握られている現状では、大胆な予算成立は極めて困難でしょう。

私自身の見解としては、トランプ氏が掲げる「アメリカ・ファースト」の関税戦略が、皮肉にも米国経済の強みであるサプライチェーンを寸断し、自らの首を絞める結果を招いていると感じます。雇用や個人消費こそ今のところ堅調を維持していますが、製造業や投資の冷え込みが長引けば、その波及効果を食い止めるのは時間の問題です。2020年の大統領選を控えた今、機動的な対策を打てないトランプ氏の焦りは相当なものではないかと推察されます。

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