日本銀行は2019年12月18日から2019年12月19日にかけて開催される金融政策決定会合において、現在の強力な金融緩和策を継続する方針を固めたようです。この決定の背景には、2019年12月13日に公表された「全国企業短期経済観測調査」、通称「短観」の結果が大きく影響しています。短観とは、日銀が企業に対して直接アンケートを行い、景気の現状や将来の展望を数値化した統計のことですが、今回の内容では日本国内の需要が予想以上に粘り強いことが浮き彫りとなりました。
特に注目すべきは、企業による設備投資の意欲が非常に高い水準を保っている点でしょう。米中間の貿易摩擦という荒波に揉まれ、世界経済の成長にはブレーキがかかっていますが、日本の内需企業は依然として前向きな姿勢を崩していません。SNS上でも「製造業の景況感は厳しいが、国内投資がこれほど堅調なのは意外だ」といった驚きの声や、「低金利が続くことで住宅ローンや企業の借り入れには追い風だ」という安堵の声が広がっており、市場は今回の現状維持の判断を冷静に受け止めている様子が伺えます。
今回の会合で据え置かれる見込みなのは、短期金利をマイナス0.1%とする「マイナス金利政策」と、長期金利を0%程度にコントロールする誘導目標です。これらは市場にお金を回りやすくするための、いわば経済の「カンフル剤」のような役割を果たしています。私は、外需が不安定な今こそ、こうした緩和的な環境を維持することで国内の消費や投資をじっくりと温め続ける日銀の姿勢は、非常に理にかなった守りの一手であると考えています。
緩和の副作用対策と今後の展望
一方で、長期間にわたる大規模な緩和策には「副作用」も懸念されています。金利が低すぎると銀行の収益が圧迫されたり、市場の機能が低下したりといった問題が生じるためです。今回の2019年12月の会合では、そうした影響を和らげるための具体的な施策として、日銀が保有する「上場投資信託(ETF)」を証券会社へ貸し出す制度の設計についても踏み込んだ議論が行われる見通しです。ETFとは特定の指数に連動するように運用される投資信託のことで、市場の流動性を高めるための新たな工夫が求められています。
米中摩擦の緩和の兆しが見え始めれば、これまで足かせとなっていた海外経済の減速にも光が差し込むでしょう。これまでは「外需の弱さを内需が補う」という綱渡りの構図でしたが、これからは内外需が揃って回復するシナリオも現実味を帯びてきます。日銀がこの絶妙なタイミングで現状維持を選択することは、日本経済が再び力強く自走し始めるための「溜め」の時間になるはずです。今後の政策運営が、私たち国民の生活にどのような好循環をもたらすのか、引き続き注視していきたいところです。
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