フィリピンの首都マニラを舞台に、巨額の保険金を目当てとして知人2人の尊い命を奪った戦慄の事件が、大きな節目を迎えました。2019年12月18日、東京高裁は殺人などの罪に問われていた山梨県笛吹市の無職、岩間俊彦被告(46歳)に対し、一審の死刑判決を支持して控訴を棄却する判決を言い渡したのです。
この事件は、首謀者とされる岩間被告が、実行役を現地で雇うという冷酷な手口で引き起こされました。最初の犠牲となったのは、2014年に拳銃で射殺された山梨県韮崎市の整骨院経営、鳥羽信介さん(当時32歳)です。さらにその翌年となる2015年には、笛吹市の会社役員であった中村達也さん(当時42歳)も同様の凶弾に倒れるという、非道極まる連続殺害事件でした。
裁判の大きな焦点となっていたのは、岩間被告が事件を主導したかどうかという点です。被告側は一貫して無罪を主張していましたが、東京高裁の青柳勤裁判長は、共犯者である久保田正一受刑者の証言を重視しました。この証言を裏付ける客観的な証拠が揃っていることから、一審・甲府地裁が下した「首謀者」としての認定は、揺るぎない正当なものだと結論付けられたのです。
ちなみに「控訴審(こうそしん)」とは、第一審の判決に不服がある場合に、さらに上の裁判所に判断を仰ぐ手続きを指します。今回の判決は、市民が審理に参加する「裁判員裁判」が出した死刑という重い判断が、プロの裁判官の目から見ても妥当であったことを裏付ける結果となりました。
ネット上ではこのニュースに対し、「金のために知人を裏切る行為は到底許されない」「海外なら逃げ切れると思ったのだろうか」といった怒りの声が噴出しています。特に、現地で殺し屋を雇うという映画のような冷徹な計画性に、多くの人々が強い恐怖と嫌悪感を抱いているようです。
編集者としての個人的な意見を言わせていただければ、金銭欲のために他者の人生を、しかも若くして社会で活躍していた2人の命を奪った罪は、あまりにも重すぎると感じます。日本の司法が海外を舞台にした凶行に対しても、厳格な姿勢を崩さなかったことは、今後の犯罪抑止において非常に重要な意味を持つのではないでしょうか。
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