【徹底解剖】新型カローラが「日本専用ボディ」を纏った理由とは?豊田章男社長が込めた“脱・大衆車”への熱き情熱

2019年12月10日、トヨタ自動車から登場した新型「カローラ」と「カローラツーリング」が、自動車業界のみならずSNSでも大きな話題を呼んでいます。今回のフルモデルチェンジで最も注目すべき点は、世界共通のグローバルモデルが存在する一方で、日本市場のためだけに「専用ボディ」が開発・投入されたという事実です。

ネット上では「ついにカローラが3ナンバー化か」と驚く声がある一方で、「日本の狭い道に配慮してくれたのは嬉しい」といった好意的な反響が目立っています。多大なコストを投じてまで、なぜトヨタは日本独自のモデルを並行開発したのでしょうか。その裏側には、豊田章男社長の並々ならぬ決意が隠されていました。

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豊田章男社長が語る「青春の相棒」へのこだわり

新車発表会の場で、豊田社長は自身の「カローラ愛」を熱く語りました。初めて自費で購入した車がカローラであり、忘れられない青春の思い出が詰まった一台なのだそうです。社長は、カローラを単なる「コモディティー(日用品)」のような存在には絶対にしたくないという強い願いを口にしました。

一般的に「大衆車」という言葉は、安価で手に入れやすい実用車を指しますが、どこか没個性的な響きも伴います。しかし、今回の新型が目指したのは「お客様の期待を超える」新しい時代の大衆車です。TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)という最新の土台を採用し、走りの質と安全性を世界基準で底上げしました。

日本の道を熟知した「3代目プリウス」という解

日本のユーザーへのインタビューを通じ、開発陣はグローバルモデルでは「少し大きすぎる」という切実な声に直面しました。そこで2019年9月17日の日本発売に向けて開発されたのが、全長や全幅を大幅に絞り込んだ日本専用の車体です。この絶妙なサイズ感のヒントは、実はかつての大ヒット車、3代目プリウスにありました。

3代目プリウスは3ナンバーサイズながら、日本のユーザーから「取り回しが良い」と絶賛された実績があります。新型カローラは、全幅を1745ミリ以下に抑えることで、5ナンバーという従来の「呪縛」を打ち破りつつ、日本の狭い駐車場や道路環境でもストレスなく扱える究極のバランスを実現したのです。

1ミリ単位の執念!知られざる専用設計の舞台裏

驚くべきは、ドアミラーを畳んだ時の幅が従来型と同じになるよう、ミラーの角度まで垂直に調整されている点です。さらに、狭い場所での乗り降りを助けるためにセンターピラー(車体中央の柱)の位置をずらすなど、日本独自の工夫が随所に凝らされています。これらは全て、利便性を犠牲にしないための知恵です。

ドアを薄くしつつ強度を保つために高価な部材を使用するなど、製造コストは跳ね上がりますが、世界トップクラスの販売台数を誇るカローラだからこそ、この「贅沢な専用設計」が可能になったといえるでしょう。単なる移動手段を超え、乗る人の心に寄り添うカローラの進化から、日本のモノづくりの矜持を感じずにはいられません。

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