日本を代表する大手法律事務所の一つであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所が、アジアにおける新たな布石を打ちました。同事務所は2019年12月23日、香港に提携拠点を開設したことを発表し、世界で7カ所目となる海外ネットワークを構築しています。今回の進出は、複雑化する国際情勢の中で日本企業の法務ニーズを的確に捉えた、非常に戦略的な一手と言えるでしょう。
今回の拠点開設にあたっては、現地で豊富な経験を持つ中村祐子弁護士が「ナカムラ&アソシエイツ」を設立し、アンダーソン側と密接な提携を結ぶ形をとりました。この新たな枠組みにより、中国企業とのM&A(企業の合併や買収)に関する契約実務や、万が一トラブルが発生した際の紛争解決に向けた高度な助言が可能になります。日本企業にとって、信頼できるパートナーが現地に存在することは大きな安心材料です。
SNS上では「この時期に香港へ進出するのは攻めている」「実務上の必要性を考えれば当然の選択だろう」といった、同事務所の決断を冷静かつ肯定的に捉える声が多く見受けられます。現地の情勢を懸念する意見もありましたが、プロフェッショナルな視点からの進出に期待を寄せるビジネスマンが多い印象です。法律の専門家が直接現地で指揮を執る意義は、非常に大きいと推測されます。
紛争解決の聖地としての香港が持つ「地の利」
当時の香港は政府に対する抗議デモの長期化による混乱の最中にありましたが、中村弁護士はビジネスの現場において香港の重要性が揺らぐことはないと確信しています。特に注目すべきは、香港がアジア屈指の「仲裁センター」としての地位を確立している点です。仲裁とは、裁判所の判決を仰ぐ代わりに、公平な第三者が仲裁人となって最終的な判断を下し、紛争を早期に解決する制度を指します。
日中間の企業トラブルにおいて、政治的に中立な立場を保ちやすい香港は、まさに「地の利」がある場所と言えるでしょう。編集者としての私の視点では、単なる拠点の増加以上に、国際的な紛争解決のプロフェッショナルを現地に配置したことの戦略的価値は計り知れません。法務の壁が厚い中国ビジネスにおいて、この提携が日本企業の強力な後ろ盾になることは間違いないはずです。
今後、香港を介した投資や法的支援の重要性は、さらに高まっていくことが予想されます。アンダーソン・毛利・友常法律事務所のこの決断は、不透明な国際情勢下で日本企業がいかにして利益を守るべきかという、一つの明確な指針を示しているのではないでしょうか。2019年12月23日のこのニュースは、アジアビジネスの最前線が常に変化し続けていることを物語っています。
コメント