中韓首脳会談で浮き彫りになった温度差と北朝鮮への「後ろ盾」――中国の思惑と揺れる国際制裁の行方

2019年12月23日、中国の北京で開かれた中韓首脳会談は、北朝鮮情勢を巡る東アジアのパワーバランスを改めて浮き彫りにしました。中国の習近平国家主席は、韓国の文在寅大統領に対し、朝鮮半島問題において両国の利益が重なっていることを強調しています。対話による解決を強く促す中国の姿勢は、一見すると平和的ですが、その裏には米国を強く意識した独自の戦略が透けて見えるでしょう。

文大統領もこれに応じる形で、中国がこれまで果たしてきた役割を高く評価し、平和構築に向けた協力体制を維持する意向を示しました。しかし、和やかな会談の裏側では、北朝鮮に対する制裁の実効性を巡って不穏な空気が漂っています。SNS上では「結局、中国が北朝鮮を甘やかしているのではないか」といった厳しい意見や、足並みの揃わない国際社会への不安を吐露する声が次々と上がっているのが現状です。

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制裁期限を過ぎても消えない北朝鮮労働者の影

国連安全保障理事会の決議に基づき、海外で働く北朝鮮労働者は2019年12月22日までに全員帰国しなければならないルールとなっています。しかし、期限を過ぎた2019年12月23日当日も、北京市内の北朝鮮レストランは平然と営業を続けていました。これは、外貨獲得を狙う北朝鮮と、それを黙認する中国の蜜月関係を象徴する光景といえます。労働者はビザの種類を切り替えることで、法の網を巧みに潜り抜けているようです。

中国外務省は「国際的な義務を果たす」と表向きは述べていますが、実態は大きく異なります。中国とロシアはすでに、労働者の送還義務を撤廃するなどの制裁緩和案を国連に提示しており、北朝鮮の「後ろ盾」としての存在感を強めています。これは、非核化協議の期限を2019年末と定める北朝鮮に塩を送りつつ、対米交渉における強力なカードを手に入れたいという中国側の計算が働いていると見て間違いありません。

個人的な見解を述べれば、人道支援と核開発阻止のバランスは極めて難しい問題ですが、今回のような「制裁の骨抜き」は国際社会の信頼を損なう恐れがあります。中国が自国の利益のために北朝鮮を利用し続ける限り、真の非核化は遠のくばかりではないでしょうか。韓国もまた、北朝鮮との関係改善を急ぐあまり、厳しい安保環境から目を逸らしているように感じられます。多角的な外交努力が、独裁体制の延命に繋がらないことを切に願うばかりです。

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