2019年12月25日、広告業界の巨人である電通が、これまでの常識を覆す画期的なシェアリングエコノミー事業への参入を表明しました。今回発表されたのは、個人同士が所有する自家用車を一時的に交換し合えるプラットフォーム「CAROSET(カローゼット)」です。
このサービスは、電通の全額出資子会社である株式会社カローゼットが運営を担います。特定の誰かから車を「借りる」という従来のレンタカーやカーシェアの枠組みを超え、自分の愛車を差し出す代わりに相手の車を利用するという、現代版の「物々交換」とも言えるユニークな仕組みが最大の特徴でしょう。
例えば、普段は街乗りに便利なコンパクトカーに乗っている方が、家族でスキーに出かける際だけ雪道に強い四輪駆動車と交換するといった活用法が期待されています。SNS上でも「これは賢い選択肢」「眠っている資産を有効活用できる」と、合理的なライフスタイルを好む層から早くも注目が集まっているようです。
CtoC市場への本格参入と将来の展望
電通がこうした個人間取引(CtoC:Consumer to Consumer)のサービスに本格的に乗り出すのは、今回が初めての試みとなります。CtoCとは、企業を介さず一般消費者が直接モノやサービスを売買・交換する形態を指し、メルカリなどの普及で今や私たちの生活に深く浸透しているビジネスモデルです。
利用者は月額780円(税別)の会費を支払うことで、全国の会員が登録している多種多様な車種の中から、用途に合わせた一台を選ぶことが可能になります。さらに、2020年5月31日までは会員登録が無料となるキャンペーンも実施されており、初期ユーザーの獲得に向けた意気込みが強く感じられます。
私は、このサービスが単なる車の貸し借りにとどまらない可能性を秘めていると確信しています。所有することの喜びと、必要な時だけ機能を手に入れる利便性が見事に融合しており、モノを大切にしながら賢く生きる現代人の価値観に合致しているのではないでしょうか。
今後、電通はこの知見を活かして、不動産やスポーツ用品といった幅広い分野へのサービス拡大を視野に入れています。2019年12月25日に産声を上げたこの挑戦が、日本の所有の概念をどのようにアップデートしていくのか、その動向から目が離せません。
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