香港のクリスマスは催涙弾の煙に消えて……2019年12月25日、聖夜に響く「香港に再び栄光あれ」と市民の願い

本来であれば華やかなイルミネーションに包まれるはずの香港ですが、2019年12月25日のクリスマスは、例年とは全く異なる緊張感に支配されました。前日のイブから続く政府への激しい抗議活動は、聖なる夜になっても収まる気配を見せません。各地のショッピングモールには多くの市民が集結し、いまや運動の象徴となった合唱曲「香港に再び栄光あれ」が館内に響き渡っています。

デモの現場では、サンタクロースの衣装に身を包んで参加する人の姿も見られ、一見すると季節の行事のようにも映ります。しかし、彼らが掲げる「光復香港、時代革命(香港を取り戻せ、時代の革命だ)」というスローガンが書かれた幟(のぼり)は、自由を求める切実な決意を物語っているでしょう。こうした光景に対し、SNS上では「平和な夜を返してほしい」という悲痛な叫びや、「彼らの勇気を支持する」といった多様な意見が飛び交っています。

スポンサーリンク

繁華街モンコックで衝突、クリスマスの街に放たれた催涙弾

九竜地区を代表する繁華街である旺角(モンコック)では、事態はさらに深刻な局面を迎えました。抗議する市民たちが警官隊を取り囲む形となり、現場の緊張は一気に頂点へ達したのです。警察側は群衆を強制的に排除するため、「催涙弾」という化学剤を用いた武器を使用しました。これは、皮膚への刺激や涙、咳を引き起こして人の行動を制限するもので、平和なはずの街角が瞬く間に白い煙に包まれてしまったのです。

2019年11月下旬に行われた区議会選挙以降、一時的にデモの勢いは落ち着きを見せていたように思われました。しかし、今回のクリスマスで見せた激しい衝突は、市民の不満がいまだ根深く残っていることを裏付けています。年末から2020年の年明けにかけてもさらなる抗議活動が計画されており、混乱の長期化は避けられない情勢といえるでしょう。

私個人の意見としては、祝祭の場が争いの場へと変わってしまう現状に深い悲しみを感じざるを得ません。対話による解決が遠のき、力による抑圧が繰り返されることは、国際社会にとっても大きな損失です。民主主義のあり方を問うこの動乱が、一刻も早く平穏な着地点を見つけることを願ってやみません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました